ハウスメーカーと工務店の坪単価一覧!平均価格や比較ポイントも解説
2024.09.13本ページはプロモーションが含まれています。

坪単価は建築費の目安で、ハウスメーカーや工務店によって相場が異なります。一生物の住宅購入で失敗しないためには、この坪単価を考慮した上で業者選びをする必要があります。
今回は「坪単価は具体的にどうやって決まるのか」「坪単価の相場」「坪単価を比較するポイント」などを気になる点の解説に加え、住宅会社選びに役立つハウスメーカー・工務店各社の坪単価を一覧で紹介します。
坪単価とは?
坪単価とは「一坪あたりにかかる建築費」のことを指し、家を建てる時にどれくらい費用がかかるか参考にする目安となります。「一坪」は約3.3㎡で、タタミ2枚分ほどの面積です。
坪単価は一般的に以下の計算式で算出されます。
「住宅の本体価格」÷「延床面積(or施工面積)」
例)1500万円で延床面積が30坪の場合、1500万÷30坪=50万円
坪単価を算出する際「延床面積か施工面積のどちらを採用するのか」に関しての明確な決まりはありません。ハウスメーカーや工務店ごとにどちらをの面積を採用した計算式を用いているのか異なるため、事前の確認が必要です。
また注文住宅は選ぶ仕様によって価格が大きく変動します。一概にこの坪単価で建てられます!ということは言えないのが正直なところです。
ですが、予算内で希望の家を建てられるハウスメーカーや工務店を探す基準になるため、費用相場は把握しておきたいところです。
住宅会社を選ぶにも、会社側が公表している坪単価を基に、自分たちの予算と照らし合わせて検討していました。
相場を知らなかったがゆえにもう少しリサーチしておけば…という声もありました。
契約するまでのらりくらりと、1年ほど検討する期間がありましたが坪単価が値上がりすることが多かった印象です。我が家は見積もりなどを他で比較検討することがなかったので、そもそも同じ建坪の家の相場を知らずに家を建ててしまったので、その点もう少しリサーチをしっかりとしてから建てたら良かったなぁと感じています。
相場を知り後悔のない家づくりを、また依頼する住宅会社を絞り込むための目安として坪単価を活用していきましょう。
ハウスメーカー・工務店の坪単価の相場

同じ外観・内装・面積の家を建てたとしても、ハウスメーカーに建築を依頼した場合と、工務店に依頼した場合とでは坪単価の相場は異なります。
一般的に、ハウスメーカーの方が高額になる傾向があります。
ハウスメーカー
大手のハウスメーカーの場合、坪単価の相場は70万~80万円ほど。
ローコストが売りのハウスメーカーだと、坪単価は30万~40万円台まで下がります。
全国展開の大手ハウスメーカーの場合、政令指定都市をはじめアクセスが良く地価が高い場所に支店やモデルハウスを展開しています。
小規模で地域密着型の工務店より広告費や人件費も多く発生し、また高性能な家づくりのための研究開発を行っているため、同じ条件の住宅でも坪単価は高くなる傾向になります。
工務店
工務店の多くはハウスメーカーと違い、大手というよりも中堅、もしくは地域密着の小規模で営業をしています。
坪単価の相場は50万~70万円です。「大手ハウスメーカーよりもおおよそ7割程度の値段」というイメージです。
工務店の場合、大手メーカーの様な大規模な宣伝や全国展開は行っていません。
特定地域だけで完結する営業や住宅提案を行っており、また、家づくりの素材や構造に関する大規模な研究開発や製造は難しいため、大手メーカーより坪単価は割安です。
ハウスメーカーや工務店の選び方
大手ハウスメーカーの坪単価一覧
ここからは、大手ハウスメーカーの坪単価と簡単な特徴をご紹介します。
ハウスメーカー | 坪単価 | 特徴 |
---|---|---|
アイフルホーム | 50万~65万円 | ・LIXIL住宅研究所のフランチャイズ注文住宅 ・火災と地震に強い家を研究 |
アイダ設計 | 40~65万円 | ・「適正価格」を掲げ、コストパフォーマンスの良い家を提供 ・自社一貫体制で中間マージンをカット |
タマホーム | 40万~70万円 | ・スケールメリットを生かした生産体制でローコスト住宅を提供 ・1棟あたり約74.1%の国産材を使用。 |
クレバリーホーム | 55万~60万円 | ・フランチャイズシステムを採用する木造住宅メーカー ・ローコスト住宅を多く提供 |
ユニバーサルホーム | 50万~80万円 | ・上部な基礎部分で地震や災害にも負けない ・1階全面が床暖房 |
ダイワハウス | 70万~80万円 | ・木造・鉄骨・重量鉄骨・木造+RC造の4種類の工法を採用 ・高度なテクノロジーで地震や経年に強い家を提供 |
住友不動産 | 70万~85万円 | ・2×4、2×6、ウッドパネル工法を採用 ・長期優良住宅仕様が標準対応 |
トヨタホーム | 50万~100万円 | ・耐震性に優れた「パワースケルトン構造」を標準採用 ・60年長期保証を提供 |
積水ハウス | 70万~90万円 | ・鉄骨と木造の2種類の工法を採用 ・平屋から4階建てまでの豊富な商品ラインナップ |
三井ホーム | 60万~90万円 | ・完全自由設計と準規格型住宅、規格型住宅を提供 ・18種類の豊富な商品ラインナップ |
ミサワホーム | 60万~85万円 | ・看板商品「蔵のある家」でグッドデザイン賞を受賞 ・「センチュリーモノコック構法」が高い耐久性と耐震性を実現 |
セキスイハイム | 70万~80万円 | ・鉄骨住宅の商品ラインナップが豊富 ・ユニット工法で短い工期で住まいを提供 |
ヘーベルハウス (旭化成ホームズ) | 90万~100万円 | ・旭化成ホームズのハウスメーカー ・60年間保証や60年間無料点検などアフターサポートが充実 |
三菱地所ホームズ | 70万~160万円 | ・フルオーダーの自由設計が人気 ・土地探しやインテリアプランニングも行う |
パナソニックホームズ | 70万~100万円 | ・重量鉄骨と木造の家を提供 ・3階建てや賃貸併用の多層階住宅(5~9階)の実績も豊富 |
スウェーデンハウス | 80万~100万円 | ・スウェーデンの輸入住宅を扱う ・国内トップクラスの断熱・気密性能と耐久性を誇る |
BESS | 50万~80万円 | ・ログハウスを専門に扱う注文住宅ブランド ・UターンやIターンの採用サイトも運営 |
アキュラホーム | 40万~70万円 | ・独自の物流システム構築や自社施工でローコスト住宅を実現 ・全棟がデザイナー監修の完全自由設計 |
一条工務店 | 60万~75万円 | ・木造住宅販売戸数No.1の販売実績あり ・モノコック構造で自然災害に強い家づくりを行う |
大手・中堅工務店の坪単価一覧
工務店 | 坪単価 | 特徴 |
---|---|---|
木下工務店 | 40万~70万円 | ・完全自由設計の木造住宅を提供 ・熟練の職人が建てる注文住宅が人気 |
三陽工務店 | 40万~60万円 | ・最長60年間の長期保証あり ・木造軸組み+耐力面材のハイブリット構造 |
安藤工務店 | 55万~70万円 | ・床材に無垢フローリングを使用 ・全棟で構造計算を行い、次世代省エネ基準を標準対応に |
小嶋工務店 | 65万円~85万円 | ・東京・多摩地域生産の高品質な木材を使用 ・「外断熱」と「二重通気」を組み合わせたソーラーサーキット工法の家を提供 |
坪単価別のハウスメーカー・工務店の特徴
ハウスメーカーや工務店ごとに坪単価に違いがあることがわかりました。
それでは、坪単価別のハウスメーカーと工務店の特徴を見ていきましょう。
坪単価40万~50万円台
坪単価40万~50万円台のハウスメーカーや工務店は、ローコスト住宅メーカーに分類されます。
1,000万円台の住まいを提供しているハウスメーカーも多く、すでにある程度の規格が決まっているところがほとんどです。
ローコスト住宅の場合、四角を基調としたシンプルなデザインや間取りがよく見られます。
ローコスト住宅はさまざまな企業努力によるコスト削減によって価格が抑えられていますが、標準設備が最低限のものしか用意されていない場合もあります。
坪単価が安いからと決めたものの、オプション費用で思わぬ金額になってしまう可能性も…。
その坪単価内で自分たちの希望を叶えられるかをしっかり確認することが必須です。
【関連記事】
坪単価60万~70万円台

坪単価60万~70万円台のハウスメーカーや工務店は、ローコスト~ミドルコストで建てられるところが多いです。このあたりの価格帯から自由設計が可能になります。
大手ハウスメーカーでは、主力商品よりも比較的ローコストが売りの商品がこの価格帯に当てはまります。
坪単価70万~80万円台

坪単価70万~80万円台になってくると、大手ハウスメーカーが候補に挙がってきます。
大手ハウスメーカーの主力商品はこの価格帯のものが多く、木造以外に鉄骨住宅が建てられることも。鉄骨の場合、重量鉄骨でなく軽量鉄骨がメインになります。
坪単価90万~100万円台

坪単価90万~100万円台のハウスメーカーや工務店は、ハイクラスに分類されます。
工法や間取りの自由度が上がり、設備も高性能なものが多くなります。さまざまなこだわりを反映させられるでしょう。
坪単価100万円以上

坪単価100万円以上になると、ハウスメーカー・工務店の中でもかなり高級な部類です。重量鉄骨の住まいも建てられるようになります。
耐久性に優れた構造や高性能な設備、こだわりのデザインが導入され、思い通りの家づくりが可能になるでしょう。
坪単価の比較ポイント
坪単価の計算方法は住宅会社ごとに異なります。比較する際にはどの面積で計算されているかや、坪単価に含まれる項目はどんなものがあるかなどを確認することが大切です。
施工面積と延床面積の違いをみる
施工面積と延床面積の違いを理解した上で、坪単価を算出する際に施工面積と延床面積のどちらを用いた計算式を採用しているのか、チェックしておきましょう。
【施工面積】
ベランダや地下室、玄関ポーチなど、延床面積には数えない部分も含める
【延床面積】
施工面積を含めずに、各階の床面積を合計したもの
そのため計算上は、施工面積>延床面積となり、延床面積を使って算出される方が坪単価は下がることになります。
「坪単価●●万円から」とハウスメーカーや工務店に説明された際は、延床面積を計算式に使った場合かどうかを確認するようにしましょう。
坪単価に含まれるものをみる
坪単価は家づくりの総額の単価とは限りません。
住宅建築において、どの施工までが住宅の建築費に含まれているか正確に定まっていないため、坪単価に反映されない工事も存在します。
坪単価を比較する際には数字だけではなく、建築費用に何が含まれていているのか、工事費用のどこまでが坪単価の計算に入っているか確認しておきましょう。
「坪単価は●●万円から」という場合でも、住宅会社によっては、エクステリアや手数料、外構の費用を含めていない場合もあります。
これは「住宅商品を少しでも安く見せたい」という売り手側の意図があるからです。
以下の費用は本体工事に含まれていないことが多く、坪単価の金額に反映されていないこともあります。こういった費用を踏まえて、予算内に建てられるか確認しましょう。
- ・水道の引き込み
- ・屋外給排水工事費や空調設備費(エアコン)
- ・外構(庭やガレージ)工事費
- ・カーテンレール・照明器具設置費
坪単価が安くてもオプションなどその他の費用で多くかかってしまったケースもありますし、坪単価が高くてもほぼ標準仕様で済んだため満足しているという口コミもあります。
ハウスメーカーや工務店の選び方

ハウスメーカーや工務店の坪単価の概要や坪単価を比較する際のポイントなどを確認しましたが、自分たちに合った住宅会社を選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。
必要なのは坪単価だけではなく、ハウスメーカー・工務店の選定ポイントを把握しておくことです。
同一価格のプランを比較する
効率よく自分たちに合ったハウスメーカー・工務店を見つける方法の1つが、候補の住宅会社に同一価格でプランを提案してもらうことです。
例えば「2階建ての木造住宅で予算は1500万円」というオーダーでプランの提案を各業者に求めます。
同一価格のプランを比べるので、各社の施工の特徴や実現できる部分・できない部分が比較しやすくなります。
その中で最適なプラン内容を提案したハウスメーカー・工務店を選ぶことで、効率よく希望に合った住宅を建てることができます。
住宅の保証期間を比較する
それぞれのハウスメーカー・工務店が提供する住宅の保証期間はどのくらいかも比較材料にしておきましょう。
長く快適に住み続けるためには初期費用だけでなく住宅のランニングコストも重要です。保証期間が長く設定されていれば、そのハウスメーカーは住宅の耐久性に自信がある可能性が高いと言えます。
多少坪単価が高くなっていても、保証期間が長くメンテナンスにかかる費用が少なければトータルでかかる費用は少なく済みます。
各業種の同一価格のプランを比較した上で、保証期間を考慮した選定をするのがおすすめです。
また、ハウスメーカーが良いか工務店が良いかも選別すると絞り込みやすくなります。
【関連記事】理想の注文住宅を建てるためのハウスメーカーや工務店の選び方
坪単価だけで判断せず住宅を見てみる
坪単価は住宅選びの指標にはなりますが、もし坪単価が高くて検討しにくいけれども気になる住宅会社があれば、一度その会社の住宅を見にいくことをおすすめします。
実際に金額が高いイメージを持っていたため検討していなかった会社を、最終的に考えが変わって決めた方もいらっしゃいました。
積水ハウスは坪単価が高いイメージが強く、最後まで展示場に行きませんでしたが、住まいの夢工場を見学した際に、この金額でこのクオリティなら納得できると思うことができました。
公表されている坪単価だと難しいと思っている会社でも、相談することで予算内におさめられるプランを提案してくれることもあります。
ハウスメーカー・工務店の坪単価まとめ
注文住宅は一から家を作り上げていくもの。住宅の広さや仕様は人それぞれですから、金額の決まりはありません。そのため、どのような仕様でおおよそどの程度の費用で建てられるのか、という目安にしているのが坪単価です。
あくまで「目安」と考えておくことがポイントです。坪単価は標準装備されているものの中で計算されるので、オプションをたくさんつければ想定していた坪単価以上の費用になります。
また、坪単価に含まれる項目を把握せずに坪単価で家づくり全体の費用を考えてしまうと、思っている以上の出費に戸惑ってしまうこともあるでしょう。
より良いハウスメーカーや工務店を選ぶには、予算内でどれだけ自分達の希望を叶えてくれる会社かを見極めることが重要です。
その上で今回紹介した坪単価の比較ポイントも参考に、最適な住宅プラン選びに役立ててみてください。
【費用関連記事】
注文住宅の費用相場はいくら?費用内訳や予算ごとにどんな家が建つのかを解説