どのくらいの年収で注文住宅が建てられる?無理のない予算計画を立てよう

2023.03.30

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注文住宅を建てる際に悩ましいのが予算。
「本当に注文住宅を建てられるのか?」「自分の年収だとどれくらいの家になるんだろう…」などいろいろと考えてしまいますよね。

注文住宅の予算組みは住宅ローン返済に大きく影響します。家計を圧迫しないためには世帯年収から予算を考えるなどしっかりとした計画が必須です。
そこでこの記事では、無理のない予算計画の立て方や注文住宅の予算と年収の関係性について解説します。

実際に家を建てている人たちの平均世帯年収

実際に注文住宅を建てた人たちの平均年収は779万円。また、三大都市圏に絞ると平均年収は786万円という結果でした。

エリア平均金額
全国779万円
首都圏995万円
近畿圏924万円
中京圏779万円
その他地域731万円

参照 : 令和3年度 住宅市場動向調査報告書 | 国土交通省 住宅局

自己資金(借入金ではなく自分で用意した費用)は、全国平均は972万円ですが、三大都市圏に絞ると1,332万。このように三代都市圏はどちらも上回っていることから、中心都市に近いと注文住宅を建てようとする人が多いことが想像できます。

注文住宅を建てるなら年収400万円以上が目安

注文住宅を建てた人の世帯年収は600万~800万円(25.3%)が最も多く、次いで400万~600万円(22.0%)でした。
この結果から、少なくとも400万円以上の年収があれば注文住宅を建てるのは難しくないと言えます。

注文住宅の予算決めの目安は年収の6~7倍

2020年度フラット35利用者調査」によると、全国の平均建築費は3,572万円という結果に。
また各エリアの平均年収倍率は下記のとおりです。

エリア平均倍率
全国6.8倍
首都圏6.9倍
近畿圏7.1倍
東海圏6.8倍
その他地域6.6倍

上記の数値から、注文住宅の予算は年収の6倍〜7倍になりやすいと考えられます。年収500万円なら3,000万円〜3,500万円を見積もると◯。
これは住宅ローンの審査基準にも用いらているため、年収の6倍程度なら住宅ローンを組めるという目安になります。
また、土地購入も考えている場合は土地費用も加算されます。

年収ごとに予算をシミュレーション

年収400万、500万、600万、700万、800万円の場合の注文住宅の予算シミュレーションした金額が下記になります。(6倍、6.5倍、7倍)ご自身の年収と照らし合わせて確認してみてください。

年収6倍6.5倍7倍
400万円2,400万円2,600万円2,800万円
500万円3,000万円3,250万円3,500万円
600万円3,600万円3,900万円4,200万円
700万円4,200万円 4,550万円4,900万円
800万円4,800 万円5,200万円5,600万円

しかし、ここで注意したのは上記の金額を全て住宅ローンで借入するわけではないということです。上記の金額には頭金となる自己資金も含まれます。それも加味して考えてみてください

予算はトータルだけではなく、住宅ローンを借りる場合、毎月の返済額が問題ないか確認しましょう。

  1. 1.ざっくりいくらくらいまで予算を取れるか年収倍率でイメージ
  2. 2.毎月の支払い額が無理のない範囲に決める

無理なく返済できる金額を借り入れる

借りられる金額上限いっぱいで借りれたとしても、返済が難しくなってしまうこともあるでしょう。
家計の状況を考慮することも、予算を考える上で欠かせません。

意識したいことは、借入限度額ではなく返済負担率です。返済負担率は、年収に対してローンの返済額がどの程度の割合を示すもの。
住宅ローン以外にもローンを組んでいるならそれらも含みます。

注文住宅はリフォームや修繕費など、将来まとまったお金が必要になるため、その分も積み立てておかなくてはなりません。

こういったことを考慮し、一般的に無理なく返済できる理想の返済負担率が、約20%と言われています。2021年度 フラット35利用者調査 の平均でも22.7%となっています。

簡単に返済額のシミュレーションができるツールもあるので、活用してみてください。
毎月の返済額から借入可能金額を計算 – 住宅金融支援機構

自己資金はどれくらいあればいい?

では、予算に対して自己資金はどれくらい用意すればいいのでしょうか。

建物+土地の購入資金のうち自己資金比率は、全国平均で23.5%。年収400万円で予算2,600万円と設定した場合、約610万円の自己資金が必要となります。

参照 : 令和3年度 住宅市場動向調査報告書 | 国土交通省 住宅局

最近では頭金なしで住宅ローンは組めますがあまりおすすめしません。その理由は大きく2つあります。

  • ・住宅ローン審査が通りにくくなる
  • ・利息が増えて総返済額が大きくなる

金融機関は住宅ローン完済まで、建物と土地に抵当権を設定します。
そのため、万一住宅ローンが支払えなくなってしまうと金融機関は物件を売却することになります。売却価格は住宅ローン残債よりも安くなってしまう可能性があるため、住宅ローンの審査に通りにくくなってしまうのです。

また、住宅ローンの利息は自己資金によって金利が異なる場合があるので、あるに越したことはないと言えます。

まとめ

今回は注文住宅と年収の関係性や予算組みの考え方、自己資金についてご紹介しました。

せっかく夢のマイホームを建てても毎月の支払いが家計を圧迫するのは避けたいものです。身の丈にあった予算が分かれば、どんな家を建てられるかを現実的に考えられますし、住宅ローンも組みやすくなります。

今回ご紹介したことを参考に、自分たちの場合はどうなのか計算してみて、無理のない返済計画で注文住宅を建ててくださいね。

▼予算オーバーしてしまった時に見直すこと

▼注文住宅の坪数別費用相場と間取り