1.5階建ての平屋って?将来は一階だけで暮らす家にすることも可能!メリット・デメリット・間取り例も紹介

平屋 間取り 2024.04.04

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家事の効率性と生活のしやすさを両立する平屋の特性と、限られた建坪でも部屋数を増やせるという2階建てに近い利点を併せ持つのが、1.5階建ての平屋の家です。

1.5階建ての家は平屋や2階建てとどう違うのか、またどのような特徴・メリットやデメリットがあるのか。おすすめの間取りなどとあわせてご紹介します。

1.5階建ての家とは?平屋、2階建てとの違いも解説

はじめに、1.5階建て・平屋・2階建ての違いを確認しましょう。

種類特徴
1.5階建て平屋の縦の空間を広げ、必要な分だけ2階部分をプラスした住宅
2階建て1階・2階フロアがそれぞれ存在している住宅
平屋階層が1階層の建物の造り(ワンフロア)

1.5階建てとは、平屋にコンパクトな2階部分をプラスしたスタイルの住まいのことで、「平屋1.5階建て」「平屋風2階建て」「平屋+αの家」などさまざまな呼び方があります。

建て方としても、ロフト(小屋裏部屋)やスキップフロア(中二階)など、ライフスタイルにあわせた設計が可能です。

ロフトは建築基準法上では「物置」として定義されるため、天井高1.4メートル以内、広さは下の階の床面積1/2未満などの制限があります。その代わり階数に計算されないため、固定資産税が増加することはありません。税金が変わらずに利用できるスペースが増えるのは大きなメリットと言えるでしょう。

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天井高や床面積がロフトの基準を超えると、2階部分が存在するとみなされるため、1.5階建てといえど建築確認申請では2階建てとして扱われます。

1.5階建ての家は、家族の成長や暮らし方の変化などに対応して2階部分の使い方を変えられる柔軟性と、平屋と2階建ての両方の生活スタイルを体験できるという点が大きな魅力です。

1.5階建ての家のメリット

1.5階建て平屋の家を建築すると得られるメリットについて解説します。

平屋と同様の暮らしを送れる

1.5階建ての家はメインスペースや設備が1階に集中するため、あまり階段を使用せずに部屋間の移動ができたり、洗濯や掃除など家事の負担が軽減されたりします。

将来高齢になり車いすが必要になった場合でもバリアフリーを実現しやすく、平屋と同じような暮らし方を送ることが可能です。

平屋では足りない部屋数・収納を、必要な分プラスできる

完全な平屋にすると部屋数が足りない。でも総二階にするほどでもないという場合、1.5階建てにすることで平屋のメリットを活かしつつ、プラスαで居住スペースや収納機能を追加できます。

デッドスペースを活用できる

変形地や傾斜地、また広さに余裕のない土地でも、縦の空間を使うことでデッドスペースを有効活用することができます。すき間をうまく使うことで、床面積に対するコストも下げられます。

開放感を演出できる

1階部分に比べて2階部分が狭い1.5階建ての家では、1階上の空間が広くなります。それにより、リビングの上部を大きな吹き抜けにして開放感溢れる間取りを実現したり、玄関ホールの天井を高くして家全体に明るさを出したりすることも可能です。

地震に強い

2階建てと比較すると、上部からの荷重が少なく建物の高さも低いため、構造的に安定しやすく耐震性に優れています。そのため地震発生時の揺れも軽減されます。加えて風の影響が少なく、適切な庇を設ければ直射日光や雨による影響も極力抑えられます。

これにより、家の劣化の進みも2階建てに比べて抑えることが可能です。

1.5階建ての家のデメリット

1.5階建ての家には、メリットだけでなくデメリットも存在します。
知らずに建築してしまうと後悔につながる恐れがあるので、しっかりと把握しておきましょう。

建築コストが割高になりやすい

同じ建築面積を比較した場合、1.5階建ての家は2階建てに比べて基礎と屋根部分の面積が約2倍の広さになります。 基礎と屋根は建築費用の中で大きな部分を占めるため、2階建てと比較してコストが高くなる傾向があります。

プライバシーや防犯面に注意が必要

家族間のコミュニケーションがスムーズに確保できる反面、2階建てに比べてお互いのプライバシーを守るのが難しいです。ただし完全な平屋よりは、1.5階を上手く活用することで、この問題はある程度緩和できます。

また防犯面においても、生活の中心が1階にあるため、周囲に2階以上の建物が存在すると、上から見えやすいという欠点があります。

ある程度の土地の広さが必要

1.5階建ての家は2階部分にも部屋を配置するため、平屋ほど大きな土地は必要ありません。

しかし総二階建てと同じ延床面積、また駐車スペースや庭の広さなどを確保するのであれば、やはりある程度大きな土地を要することになります。

1.5階建ての家はこんな方におすすめ

平屋と2階建ての良いとこ取りの1.5階建ての家は、「一つのフロアで暮らしたいけれど平屋では少し物足りない」という方に最適です。

開放感のあるリビングが欲しい方

1.5階建ての家の2階部分は、1階と比べて小さいため上部に空間ができます。それを利用して吹き抜けを設け、普通の平屋では難しい「天井が高く開放感のあるリビング」を実現することが可能です。

平屋+αで部屋数も確保したい方

1.5階建ての家では、日常の主要な活動を1階で行いながら、追加の部屋で個々の活動を楽しむことができる、というバランスが得られます。

生活に必要な居住スペースや設備を1階に集中して配置し、子ども部屋や書斎、趣味を楽しむためのスペースなどを2階部分に設ければ、家庭内の機能とプライバシーの両方を同時に確保できます。

将来的にも暮らしやすい家にしたい方

将来的に子どもが自立するなど、家族構成やライフステージが変化しても、1.5階建ての家では平屋のように主要な生活が1階で完結できます。

これは年を取るにつれて階段の昇り降りが困難になる、という問題を回避する上で大きな利点です。

暮らしの変化に対応しながら長く快適に暮らすことができるので、空間利用の柔軟性も保たれます。

1.5階建ての家のおすすめの間取り3選

実際に建てるとなるとどんな間取りにしたらいいのか分からない…という方のために、1.5階建て平屋の家の魅力を存分に活かせるおすすめの間取りをご紹介します。

1.5階にこども部屋がある吹き抜けを採用した間取り

子ども部屋を朝日の入る東側に計画し、中2階とLDKの吹抜を作る為、西から東に屋根が高くなっていく片流れ屋根のスッキリとした家です。

1階の間取り
1.5階の間取り

【参照】madree

1.5階に収納スペースや宿泊スペースがある間取り

リビング上部の吹抜空間に面して、固定階段で繋がるロフトスペースがある間取りです。
収納スペースや宿泊スペースとして利用できます。

1階の間取り
1.5階の間取り

【参照】madree

1.5階につなぐ階段下に書斎がある間取り

1階の間取り
1.5階の間取り

【参照】madree

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まとめ

1.5階建ての家の間取り、メリット・デメリットなどをご紹介いたしました。

1.5階建ての家は、平屋の利点を最大限に活用しながら、限られたスペースの中でも充分な部屋数を持てるという2階建ての利点も兼ね備えています。

吹き抜けを採用して広々としたリビングを実現したり、1階を生活の中心に置くことで家族間のコミュニケーションを円滑にしたりというだけでなく、将来的に暮らしやすいレイアウトにすることも可能です。

自分たちにあった住宅を建てられるよう、ぜひいろいろな間取りを見てください。

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