鉄筋コンクリート(RC造)と鉄骨造の違いは?メリットやデメリット、おすすめな人を解説

2024.07.05

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住宅の構造は大きく木造・鉄骨・鉄筋コンクリート(RC造)の3種類に分けられます。
木造住宅には馴染みがありますが、鉄骨や鉄筋コンクリートとはどのような造りなのでしょうか。

同じ鉄を使っていると聞くと鉄骨も鉄筋コンクリートも似ていると思うかもしれませんが、それぞれの家に違いがあります。

今回は鉄骨住宅と鉄筋コンクリート(RC造)住宅の特徴や、メリット・デメリットを解説します。
鉄骨住宅やRC造住宅を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

鉄筋コンクリート造と鉄骨造はどう違う?住宅構造の種類を解説

まずは、鉄筋コンクリート(RC造)、鉄骨造(S造)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)、木造、それぞれがどのような特徴を持っているのか、メリットやデメリットなどについて見ていきましょう。

鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造とは、鉄筋で作った型枠にコンクリートを流し込んで固めたものを、柱や壁に使用する工法です。

鉄筋コンクリート造の工法は、「ラーメン工法」と「壁式工法(モノコック工法)」が主流です。

ラーメン工法とは、柱と梁で建物を支えるもの。思い通りの間取りがつくりやすいというメリットがあります。

壁式工法(モノコック工法)は、基礎の上に箱を積み重ねていくイメージです。
2階建てを建てる場合、1階分の箱の上に2階分の箱を乗せていきます。柱と梁は用いずに耐力壁でつくります。

鉄筋コンクリート住宅のメリット

鉄筋コンクリート住宅のメリットとして、以下が挙げられます。

  • ・耐震性、耐火性、遮音性に優れている
  • ・設計の自由度も高い

鉄筋コンクリートの最大の魅力は頑丈さといえます。耐久性・耐震性・耐火性・遮音性が高く、高機密で断熱効果もあります。燃焼しても有毒ガスを発生しにくい特性から、建築基準法では「耐火建築物」とされています。

コンクリートの特性を活かした曲線などもできたりと、住宅デザインの自由度が高いことも特徴です。住宅デザインにこだわりたい方にも鉄筋コンクリートはおすすめです。

鉄筋コンクリート住宅のデメリット

鉄筋コンクリート住宅のデメリットは、主に以下の2点があります。

  • ・建築費用が高い
  • ・高機密ゆえに通気性が悪くなりやすい

工事は鉄骨造と比べて長くなり、人件費もかかることから建築費用が高くなります。

鉄筋コンクリート住宅は高機密で吸水性があるため、通気性が悪いというデメリットがあります。カビ・結露が発生しやすいため、結露対策などしっかりと防水処理を施す必要があります。

鉄骨造(S造)

鉄骨造(S造)は鉄の合金・鋼を柱や梁に用いた構造のことです。

鉄骨造には「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」の2種類があり、両者の違いは鋼材の厚みです。
6mm以下のものが「軽量鉄骨造」、6mmを超えるものが「重量鉄骨造」と呼ばれます。

注文住宅は軽量鉄骨が多く、重量鉄骨は主に高層マンションやビルに使われますが、重量鉄骨の注文住宅もあります。

軽量鉄骨造の工法は主に現場で組み立てられる「プレハブ工法」。軽くて扱いやすく、工場で大量生産できるという鉄骨の特性を生かした工法です。工場で鉄骨を可能な限り加工してから現場で組み立てるので、工期を短くでき費用を抑えられます。

「重量鉄骨造」は柱・梁の強度が高いため鉄骨を減らせることから、空間を広くとることができます。開放的な大空間・大開口が欲しい方におすすめです。

軽量・重量ともに耐震性があります。耐火性でいうと軽量鉄骨よりも重量鉄骨のほうが高いです。どちらも工場で作られるので、木造と比べて部材に品質の差はありません。

鉄骨住宅のメリット

鉄骨住宅のメリットとして、主に以下の4点が挙げられます。

  • ・工場で大量生産でき扱いやすいので工期が短くできる
  • ・コストを抑えられる
  • ・軽量、重量ともに耐震性や耐久性が高い
  • ・工場で作られるので品質に差がない

鉄骨住宅の坪単価は、約70~90万円/坪ほどです。

鉄骨住宅のデメリット

鉄骨住宅には、もちろんデメリットもあります。鉄骨住宅のデメリットとして、以下の4つが挙げられます。

  • ・軽いので振動が伝わりやすく、遮音性が鉄筋コンクリートに劣る
  • ・鉄筋コンクリートと比べると耐火性に劣る
  • ・鉄骨なので錆びる可能性あり
  • ・「プレハブ工法」は画一的なデザインが多い

鉄骨住宅で錆びが気になる場合は、加工が必要になります。
加工するとその分追加費用がかかるので注意が必要です。

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)

鉄筋鉄骨コンクリートとは、鉄骨・鉄筋を組み合わせた構造です。

鉄骨の柱に鉄筋を組み、その隙間にコンクリートを流し込むため、鉄筋コンクリート造よりも細い柱・梁でありながら強度が高くなります。

タワーマンションや高層ビルなどで用いられることが多いですが、多大なコストのため、高層建築物以外で使用されることはほぼありません。

鉄骨鉄筋コンクリート造は注文住宅の選択肢に入らないと覚えておきましょう。

木造住宅(W造)

木造住宅は、柱、梁などに木材を利用した住宅のことです。古くから日本の住宅をはじめ、寺社仏閣など幅広い用途で利用されています。

戸建ての木造住宅は減ってきていますが、それでも未だに日本の住宅の9割以上が木造住宅です。(総務省統計局が行った「平成30年住宅・土地統計調査」によると、2018年時点で、日本の住宅の92.5%が木造住宅)

鉄骨などの工法に比べると建材費が安く抑えられる、デザインの自由度が高くリフォームしやすい、などのメリットがあります。一方で、遮音性が低い、シロアリ対策が必要である、などのデメリットも持ち合わせているのが木造住宅の特徴です。

RC造・鉄骨造・木造それぞれの違いを比較

鉄骨住宅とRC造住宅、木造住宅のそれぞれの特徴を表でまとめました。

木造住宅鉄骨住宅RC造住宅
建築費用(坪単価)56.1万円92.4万円95.7万円
法定耐用年数22年軽量鉄骨
27年
重量鉄骨
34年
47年
工期
防音性
耐震性
耐火性
遮熱性
可変性
(リフォームのしやすさ)

参照:国税庁
※法定耐用年数はあくまでも法律で定められた減価償却年数で、家そのものの寿命より短い傾向があります。

メリットデメリット
木造住宅・コストが抑えられる
・工期が短い
・間取りの自由度が高い
・リフォームしやすい
・耐用年数が短い
・柱や壁が多くなりがち
・品質が職人の腕に左右されやすい
鉄骨住宅・RC造よりコストを抑えられる
・工期が抑えられる
・耐震性と耐久性が高い
・品質が一定
・遮熱性が低い
・画一的なデザインになりがち
・地盤改良が必要な場合がある
RC造住宅・設計の自由度が高い
・耐震性や耐火性に優れている
・防音性が高い
・耐用年数が長い
・コストがかかる
・リフォームしにくい
・カビや結露が発生しやすい

鉄骨造住宅がおすすめなのはどんな人?

鉄骨住宅がおすすめな人の特徴として、以下が挙げられます。

  • ・多少コストがかかっても頑丈な家に住みたい人
  • ・工期を短縮したい人
  • ・初期費用がかかっても長持ちする家に住みたい人

鉄骨住宅はある程度の頑丈さが担保されつつ、RC造住宅に比べて工期が短い点が魅力です。

鉄筋コンクリート住宅がおすすめなのはどんな人?

鉄筋コンクリート(RC造住宅)がおすすめな人として、以下が挙げられます。

  • ・生活音を気にせずに暮らしたい人
  • ・耐久性や耐火性に優れた家に住みたい人
  • ・ユニークで自由なデザインの住宅に住みたい人

鉄筋コンクリート住宅は建築費用がかかりますが、その分耐久性や耐火性がほかの構造よりも優れています。また、デザインの自由度が高い点も魅力です。

鉄骨造住宅を建てた人の口コミ

ミニークでは注文住宅の家づくりをされた方へインタビューを行なっています。そのうち鉄骨住宅を建てた人の内容をいくつかご紹介します。会社選びやどんな住宅にするかといった参考にしてください。

口コミ1. 「丈夫で安心できる家」を求めヘーベルハウスで鉄骨造の家づくり

ohii1781さん(住宅会社 : ヘーベルハウス)

私たちの希望は「丈夫で安心できる家」。ここ広島県では、数年前に豪雨による大規模な土砂災害が発生し、私たちもその被害を目の当たりにしました。そのため家を建てるなら災害に強い造りにしたいと思っていたんです。
へーベルハウスさんの家は、自由設計かつ鉄骨造で耐久性が高いのが特徴なので、自分たちの好みを反映させつつ丈夫な家が建てられると感じました。

ヘーベルハウスなら鉄骨造でも自由設計での家づくりが可能。間取りにこだわりを持ちたい方には特におすすめです。ohii1781さんは明確なイメージを持って打ち合わせを重ねられたようです。

自分の中に「こうしたい!」という明確なイメージがあったので、いかにそれを実現させるかに注力し、営業担当さんや設計士さんとみっちり打ち合わせして仕上げた感じです。(中略)
複雑な指定にもかかわらず、プロとして見事に応えていただき、本当に感謝しています。

ohii1781さん建築スケジュールにトラブルが発生。このようなトラブルは少なからずあるかもしれません。

実は、当初の予定では完成時期はもっと早く、前年末のはずでした。ところが年をまたいでの引き渡しになったんです。コロナの影響で、キッチンやトイレなど設備品の納入が遅れたのが原因でした。
こればかりはどうしようもなく、品が届くまで待つほかにないと。とはいえ年内に家が完成する予定で住んでいた部屋の引き払いや、引っ越し会社の予約などを進めてしまっていたので、かなり困ったことに。

この発生したトラブルに「大手だと頼りになる!」と感じる対応がされたようです。

そうしたら、へーベルハウスさんのほうで家が完成するまでの間に発生する家賃や、改めて契約し直した引っ越し会社の料金などをまるっと請け負ってくださったんです。
私たち側の問題ではなく、施工する側でのトラブルなので当然といえばそうかもしれませんが、やっぱりこういうときに大手って頼りになるなあと感心しました。
おかげで引き渡しまでの間のストレスがだいぶ軽減されましたし、しっかりした住宅会社と契約しておいてよかったなとつくづく感じました。

このような対応があると、その後も安心して暮らせると思います。

口コミ2. 空間デザインに惚れ込みセキスイハイムで鉄骨造の家づくり

ringo_boys_homeさん(住宅会社 : セキスイハイム)

セキスイハイムが良いと思っていたものの、一度は断り、そして再度契約の意思を固めたringo_boys_homeさん。

東日本大震災が起こった後だったので、建てるなら地震に強い鉄骨造にしようと考えていました。セキスイハイムさんは住宅展示場を見ていいと思い、現地説明会に行くことに。
当時私たちが若かったので購入意思がないと思ったのか営業さんの態度があまり良くなくて、一緒に家づくりをするイメージが湧かなかったので一度お断りしました。

でも、検討していた土地が立地が良く、空間デザイナーさんが尊敬できる方だったのでお願いすることにしました。
ハウスメーカーはおしゃれな家を建てられるイメージがなかったものの、その空間デザイナーさんの過去事例を見て「この方に設計してほしい」と思ったのが大きかったです。

担当営業とは相性もあります。大手であれば複数の営業がいるはずですから、その会社で建てたい!と思ったら担当者を変えてもらうことも検討してください。ringo_boys_homeさんも担当を変えてもらい、家づくりが問題なく進められとのことです。

金額はやはり高めではあるものの納得できる範囲ではあったようです。間取り設計をしっかり提案してくれ、最終的には満足度の高い家づくりをされていました。

地震に強く、高性能で大手ハウスメーカーなので高いことは承知していましたし、想像通りの金額でした。

セキスイハイムさんは基本的に営業の方が間取りを提案してくれますが、それを元に空間デザイナーさんが理想の間取りにブラッシュアップしてくれました。(中略)
空間デザイナーさんは私たちの好みをよく理解して提案してくれました。
生活感を出したくないと伝えると、キッチンの家電やインターホンを生活空間からの死角にまとめた配置や、住んだ後の使いやすさも考慮した設計など、常に施主目線での提案でした。

セキスイハイムさんはユニット式住宅で、工場から持ってきた建材を組み立てるので工期も他社と比べて短いと思います。それもあって、現場にはそこまで行きませんでした。

口コミ3. さまざまな条件での建築を可能にした確かな実力の積水ハウス

maa_yhkさん(住宅会社 : 積水ハウス)

家を建てる土地に制約があり、その他にも希望条件がさまざまあったのがmakimaki__homeさんの家づくりです。

家を建てようとなったときに私たちが一番重視したのは、家自体の性能でした。というのも建てる土地が防火地域に該当するため、いろいろと制限や制約が多かったんです。
二世帯住宅を建てたかったので3階建てにしようと考えたのですが、そうすると「耐火建築物」にしなければならず、まずはその点をクリアする必要がある。さらに住宅密集地ならではの防音対策や、私も夫も鼻炎持ちなのでハウスダストなど空気の汚れ対策、寒がりなため高断熱仕様などなど、いくつもの条件が重なっていました。

これらを踏まえての家づくりだったので、住宅会社を選ぶ際も「高性能かつ重量鉄骨の家が建てられる会社」を主候補にし、安心して建てられる大手ハウスメーカーで検討しました。

建築士さんやインテリアコーディネーターさんとの打ち合わせは、1ヶ月に4、5回ほど。トータルで35~40回くらいです。ハウスメーカーとの打ち合わせとしては多いほうだと思いますが、打ち合わせ自体は毎回とてもスムーズでした。
特に建築士さんには、耐火建築物にするための対応に加えこちらの細かな要望にもしっかり応えていただき、とても感謝しています。おそらくほかの建築士さんとだったら、こうは上手くいかなかっただろうと思うほどです。

建築現場には、週に1回くらいの頻度で見学に行っていました。関わってくださった職人さんたちがみんな良い方で、丁寧な仕事ぶりに「安心してお任せできる」と感じました。
唯一、電気関係でちょっとトラブルがあって直すのに1ヶ月近くかかってしまったのですが、最後までしっかり対応してくださったので誠意を感じています。

トラブルはないに越したことはないですが、起こってしまった際にどう対応しているかは会社を選ぶうえで参考にしてほしいところです。

maa_yhkさんは満足のいく仕上がりにはなったものの、費用・期限・規格について少し残念に感じた点もありました。

総費用は、耐火建築物なのに加え標準外の仕様を多く適用したのもあり、最初に想定していた額より大幅にオーバーとなりました。
大手ハウスメーカーに依頼して建てたということで、ある意味仕方ないとも思うのですが、やはり高いとは感じます。

また契約後から家の完成までの間のスケジュールが決められているので、期限に合わせるために後半は打ち合わせが急ぎ足になってしまいました。

そしてこれは積水ハウスさんだけに限らないのですが、注文住宅とはいえどのハウスメーカーにもある程度決まった規格があるため、間取りや内装などあまり細かくはこだわりきれません。

私たちは積水ハウスさんに家づくりをお願いしてすごく満足な仕上がりになっているのですが、もし本当に細かくこだわりたい、じっくり時間をかけてプランニングしたいという場合は、契約前にスケジュールや仕様などをあらかじめ相談されたほうがいいと思います。

maa_yhkさんの言うように、気になる点はあらかじめ住宅会社に相談して、後々の不満や後悔をなくしていきましょう。

▼鉄骨住宅・RC造住宅が建てられる首都圏のハウスメーカー情報はこちら

会社選びに悩んでいる方はまずは資料請求で会社を比較するのがおすすめです。

LIFULL HOME’Sのポイント

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まとめ

鉄骨住宅・鉄筋コンクリート住宅には「安全面のメリット」と「コスト面のデメリット」があります。

鉄骨や鉄筋コンクリート造は木造に比べ頑丈で、遮音性、気密性などに優れています。建物の安全性や生活上での安心感という点では、木造より優れているといえるでしょう。

しかしコスト面が大きなネックになるのも事実です。

また経年後のリフォーム時に再設計の自由度が低いことや、建物の総重量が重くなるので地盤の強化が必須になることなども懸念材料といえます。そういったことも踏まえながら、鉄骨・鉄筋コンクリートを検討してみてください。

住宅会社に不安なことはしっかり相談しましょう。親身になって受け答えしてくれる住宅会社を見つけてください。