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シニア世代になり、より暮らしやすい住まいを求め家の購入を検討する方もいらっしゃると思います。
家族構成の変化によって室内が広すぎてしまったり、高齢に差し掛かり身体の変化によって階段の上り下りに暮らしにくさを感じている方もいるのではないでしょうか。
そんなシニア世代の方々におすすめ・人気なのが、ワンフロアですべて完結する平屋住宅です。
老後も快適に暮らせる家づくりを目指している方や親御さまのための住宅購入を検討中の方へ、シニア世代に人気の平屋についての間取り事例や、間取りのポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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シニア世代に人気を集める平屋の魅力・メリットとは?
平屋は多世代から人気がありますが、他の世代以上にシニア世代が平屋に住むことには多くのメリットがあります。
段差が少なくバリアフリー設計にしやすい
高齢になると少しの段差につまずいたり、階段の上り下りがつらくなったり、不便や不自由が少しずつ増えてきます。
平屋であれば、その段差を極限まで減らすことが可能です。将来的にもし車椅子での生活になっても、住み慣れた家で生活を続けることもできるでしょう。
2階建ての家をバリアフリー設計する場合は階段のスペースを考慮する必要があり、間取りに制限が発生しますが、平屋にはその制限がありません。
バリアフリーという観点だけでなく、生活動線・家事動線、ライフスタイルなど、施主の希望をふまえて、理想の家づくりができるのは嬉しいポイントです。
けがのリスクが少ない
シニア世代の家づくりは「けがのリスクを軽減する」という観点も大切なポイントです。
高齢者が怪我をするとダメージが大きく、最悪の場合寝たきりになるケースもあります。
独立行政法人国民生活センターによると、65歳以上の高齢者の事故の77.1%は住宅内で発生しています。転落、転倒が起こった場所は階段が最も多く、転落事故内の43.3%、転倒事故内の15.8%を占めています。
【参照】【70%以上】高齢者の事故はほとんどが家庭内。原因と対策まとめ | シニアホームの窓口ナビ
平屋を選び、段差のないワンフロアで生活することで、まず階段の事故を回避することができます。また手すりをつけることで、転倒を予防したり減らしたりすることが可能です。
メンテナンスしやすい
家は建築・購入後もメンテナンスが必要となります。そのメンテナンスのしやすさは、平屋のメリットの一つです。
外観や耐候性を保たせるために、屋根や外壁は定期的に点検・修繕が必要です。
外壁塗装工事の頻度は10年〜15年に一度で、2階建て以上の場合は高所作業の足掛かりのために仮設する足場が必要です。足場を組む面積にもよりますが、費用は10〜20万円ほどかかると言われています。
平屋の場合は、足場を必要としないケースが多く、コスト・工程をカットすることが可能です。(※業者によって対応は異なります)また、水漏れや詰まりなどのトラブルが発生した際、原因箇所の特定がしやすく、このメンテナンス費用も抑えることができます。
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シニア世代の暮らしに適した平屋の広さ・坪数の目安とは?間取りごとに解説
平屋の家づくりにあたり、広さと暮らしのイメージが結びつきづらい方も多いかと思います。
ここでは坪数を30坪前後、20〜25坪、15〜19坪に分けて、実現できる間取りやライフスタイルを解説していきます。
30坪前後|シニア夫婦2人なら満足の広さ
- 平米数:約100㎡
- 間取りの目安:4LDK~5LDK
- ライフスタイルのイメージ:来客やお孫さんが遊びに来てもゆったり過ごすことができる
シニアが2人暮らしする上で、ゆとりを感じられる広さが30坪です。
30坪は家族3人が快適に暮らせる広さです。客室、書斎、趣味のスペース、中庭など、居住者の希望に応じた間取りを実現することができるでしょう。バリアフリー設計も自由度が高いです。
20坪~25坪|リビング+夫婦2人の部屋+客室
- 平米数:約66.12~82.64㎡
- 間取りの目安:2LDK~3LDK
- ライフスタイルのイメージ:夫婦2人なら快適、来客があると多少の手狭さを感じる
30坪には劣るものの、2人暮らしなら十分快適に過ごせる広さが20坪~25坪の家です。
都市部で2人が快適に暮らせる広さは55㎡、郊外では75㎡であり、2人なら快適に過ごせる広さといえるでしょう。
間取りは夫婦2人の部屋に加え、客室も設けられる広さです。成長した孫が遊びに来ると手狭に感じるかもしれません。客室にどれぐらいのスペースを割くのかを検討する必要があるでしょう。
15坪~19坪|2人で快適に住める最低限の広さ
- 平米数:49.59~62.81㎡ほど
- 間取りの目安:2LDK
- ライフスタイルのイメージ:「2人が暮らせるだけの空間でいい」という方向け。来客時は手狭さを感じる
シニア夫婦2人が快適に暮らす最低限の広さとされるのが15坪です。
間取りの自由度は低く、収納の確保は難しいなどのデメリットもありますが、生活導線を短くできることは大きなメリットと言えるでしょう。
この広さでバリアフリー設計を考える場合、車椅子に対応できる廊下の幅は90㎝以上であるため、生活動線を優先した間取りの工夫が必要です。
【参照】住生活基本計画における「水準」について | 国土交通省 (PDF)
シニア世代が平屋の間取りを作るポイント
シニア世代が平屋の間取りを考える上で、重要なポイントをご紹介します。将来を見据え、老後も安心して暮らせる家を目指しましょう。
バリアフリー設計にする
バリアフリーとは、高齢者をはじめ、怪我や障害がある人が生活をする上でのバリア(障壁)を取り除くこと。将来的に介護や車椅子が必要になっても、バリアフリー設計の家であれば安心感につながります。
バリアフリー設計にするメリットは以下の点があげられます。
- ・自力で生活・移動しやくなる
- ・家族のサポートの負担が減る
- ・要介護になった際、デイサービスを利用しやすくなる
間取りは以下のような点を検討してみてください。実際に生活していて使いづらいと感じところも加味していきましょう。
- ・寝室からすぐに行ける場所に、トイレや浴室などの水回りを配置する
- ・ドアは軽い力で開け閉めできる引き戸にする
- ・照明などのスイッチ類は、車椅子でも押しやすい高さに設置する
- ・車椅子でも移動しやすいスペースを確保する
生活導線、家事導線はコンパクトにする
高齢になると、料理・洗濯などの家事を負担に感じることが増えます。
日々の負担を軽減し心にゆとりができるよう間取りを考えていくことがポイントです。
生活するための動線、家事動線をコンパクトにまとめることで、室内の移動が楽になり家事の負担を軽減することができます。高齢になって身体が弱っても、自力で生活しやすくなるのがメリットです。
コンパクトな導線を叶える間取りの例として以下のことがあげられます。
- ・水回りをまとめる
- ・洗濯は「洗う・干す・しまう」スペースを1箇所に集約する
- ・部屋数を減らす
- ・リビングを中心に、各部屋へ移動しやすくする(回遊性を重視)
寝室近くにトイレを設置する
高齢になると、トイレに行く回数が徐々に増えます。
日本排尿機能学会による2003年の調査では、男性では夜間排尿回数が2回以上の人は50歳代で20%、60歳代で40%、70歳代で60%、80歳以上で80%と増えることがデータで示されています。
「トイレに行くのが億劫になり、オムツを着用、外出がより億劫になる、心身が弱る」といった、悪循環の防止したいところです。
寝室のすぐ隣にトイレを設置することで、トイレに行く負担が減りますし、急いでトイレに行こうとして転倒事故が起こってしまうことに対しての予防にもなります。
また居住者が要介護になった場合、介護する家族もトイレの介助がしやすいです。
シニア向け平屋の間取り事例
ここからは、いくつか平屋住宅の間取り例をご紹介します。
30坪の間取り事例:夫婦二人でのんびりと暮らせるコンパクトな平屋


施主は広い家での暮らしが負担になり、「夫婦二人でのんびりと暮らせる、コンパクトな平屋」を希望して建てたそうです。
建築会社は介護事業を手掛け、シニア向けの住まい実績も豊富な会社に依頼。コンパクトな間取りでも、至るところにバリアフリー設計や工夫を取り入れました。
20~25坪の間取り事例:「無駄」を排除した住まい


坪数 | 22.2坪 |
延床面積 | 73.70㎡ |
本体価格 | 1,600万円~1,699万円 |
間取り | 1LDK |
住宅会社 | 石原工房 |
スマートでコンパクトな家を目指し、22坪という広さからは想像できないほどの開放感を実現した間取りです。
ウッドデッキはLDK、寝室、洗面脱衣室の3つと隣接し、空間を繋ぐ役割を持ちます。また「ユーティリティスペース」の導入によって、洗濯動線を集約。洗濯物が乾いた後は、収納もスムーズ。家事の負担軽減につながりました。
15〜19坪の間取り事例:コンパクトとシンプルを追求した平屋住宅


維持費がかかる広めの分譲マンションから、暮らし方をコンパクトにできる小さな平屋を希望したご夫婦の間取りです。
「コンパクト」と「シンプル」を追求して、ここまで開放的かつゴージャスな空間ができるとは驚きです。家具も調度品もお気に入りだけを手元に置くことで、心豊かに暮らしているそう。「あれもこれも」と欲張らない潔さで、友達から「ステキ!」と絶賛される素敵な住まいを叶えました。
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紹介した間取りは、住む人の希望に沿った特徴ある家づくりをされています。
理想の家は住む人によって変わるため、物足りないと感じたり、この間取りもいいけどもうちょっと変更したい!と思われることもあると思います。
家づくりをスムーズに進めるためには、理想の家の間取りプランでどれだけの費用がかかるかを知ることが大切なことです。そのことを知るためにもあなただけのオリジナルの間取りを提案してもらいましょう。
タウンライフなら簡単に間取りや見積もりを作成し、送ってくれます。まだ土地も決まっていないという方には土地探しもしてくれます。
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またどこの住宅会社に依頼しようかと悩んでいる方は、カタログを請求してLIFULL HOME’Sのカタログ一括請求サービスがおすすめです。希望の地域で平屋住宅を扱うハウスメーカーのみを絞り込んで、カタログを一括請求することができます。
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まとめ
「シニア向けの平屋の間取り」をテーマに、快適に暮らしていくための間取りの事例、備えておきたいバリアフリー設計などをご紹介いたしました。
シニア世代はこれまで、仕事に家事育児、親世代や子ども世代、孫の世代のために忙しく生きてた方も多いと思います。そんなシニア世代だからこそ、「終の住処の主役は、自分たち」であってほしい。筆者はそう願いながらこの記事を書きました。
この記事を通じて、「自分らしい老後の穏やかな暮らし」を実現するお手伝いができたら幸いです。最後の時まで、自分らしく暮らしを楽しむことができる理想の住まいを作りましょう。