新築のトイレづくりの後悔・失敗ポイントとは?失敗しないための対策も紹介

トイレ 後悔ポイント 2023.04.11

注文住宅を建てた後、後悔事例として多い場所がトイレです。見落としやすいポイントが多く、新築後の後悔の要因としてもよく挙げられます。

そこで今回は、新築トイレの後悔・失敗事例から対策について解説していきます。これから新築トイレを考える人は参考にしてみてください。

新築トイレの「間取り」でよくある後悔・失敗ポイント【間取り編】

トイレは毎日利用する場所であり、収納する物も意外と多いため、間取りをしっかりと考慮することが重要です。

ここでは新築トイレにおける一般的な間取りの後悔や失敗ポイントを紹介していきます。間取りは後から変えられないので、これから紹介する事例を参考にして間取りの検討を行ってください。

リビング横に作ったため音・においが気になる

新築トイレの後悔事例で多いのが、リビング横に作ったトイレです。長い時間を過ごすリビングの横にあると便利ですが、「音漏れするから使う時に気を遣う」「においが漏れてきて不快」という声が多く挙がっています。

それでもリビング横に作りたい場合は、リビングにいる人が不快にならないように音漏れ・におい漏れ対策をしましょう。

  • ・音姫を設置する
  • ・リビングとトイレの間に廊下を挟む
  • ・リビングはオープンにせず、ドアを付ける

トイレと寝室の距離が遠い

リビング横と同様に寝室もトイレの近くに置かないほうがいいです。しかし、寝室からトイレが遠すぎると、それも後悔する原因になります。

例えば、寝室が2階にあるのにコスト削減のためにトイレを1階だけに設置した場合、「夜中のトイレが億劫になる」「遠いからトイレに行くと寝つけなくなる」という声が挙がっています。寝室が2階ならトイレは両階に作ったほうが望ましいですが、もし1ヶ所で済ませたい場合は他の部屋の配置も踏まえて寝室とトイレのルートを慎重に決めてみてください。

階段下に作って不便

デッドスペースを有効活用しようと階段下に作ったトイレですが、使い始めると「階段の傾斜によって圧迫感がある」「背が高い人には狭い」「収納が足りない」「デザインにこだわれなかった」と後悔している人が多くいます。

階段下にトイレを作りたい場合は、設計段階でパースやイメージ図を作ってもらうことをおすすめします。また、トイレはタンクレス、収納は埋め込み式(ニッチ)など工夫を取り入れてみましょう。

収納が足りない

「収納は最低限にして、DIYで作ればいい」と思っていませんか? しかし、トイレにはトイレットペーパーや生理用品、芳香剤のストック、掃除道具など多くのものを収納する必要があるため、ある程度は確保しないと後悔してしまいます。

トイレ上部に棚を設置したり、壁に埋め込み式収納を作ることで場所を取らずに済みます。棚を作る場合には、トイレに座って手が届く高さにするのがおすすめです。また、物を置ける台が付いたペーパーホルダーも便利です。

どうしても収納を確保できない場合は、洗面室や納戸などをトイレの近くに配置しましょう。

トイレが狭くて圧迫感がある

「思ったよりもトイレが狭かった」という後悔事例も多く見受けられます。

標準的なトイレの広さは0.4坪(幅78cm×奥行き123.5cm)から0.5坪(幅78cm×奥行き169cm)ですが、それでも狭く感じる人が多いので、これ以上は狭くしないほうがいいです。やや広めだと0.75坪(幅123.5cm×奥行き169cm)です。階段下は標準サイズでも圧迫感が生まれてしまいます。

収納は前述した高さや壁を活用してみてください。圧迫感を軽減するもう一つの方法は視覚効果の活用です。色やクロスの柄が重要になります。色は光を反射する白・ベージュ・パステルカラーを選び、クロスは小花柄や目が細かいタイル柄など小柄にするといいでしょう。

トイレ前に部屋があるために出入りしにくい

廊下沿いにトイレを作るケースは一般的ですが、廊下沿いにトイレを作る場合、気をつけたいのが他の部屋の配置です。

廊下を挟んで目の前に部屋があると双方から人が出てきた際に妨げになります。家族とはいえ気まずく感じてしまいます。

廊下沿いにトイレを作る際には、反対側の部屋と真正面にならないよう、ずらして配置するように気をつけましょう。

新築トイレの「設備」でよくある後悔・失敗ポイント

間取りに次いで多いのがトイレ設備の後悔・失敗ポイントです。トイレ設備の代表格は窓や換気扇ですが、その他にも細々したものが多いです。後から設置可能な設備もありますが、費用がかかってしまうのであらかじめ設置しておきたいものです。

トイレ設備は機能性や快適性に直結するものなので、一つひとつ確認するのは必須です。自分に合う設備を選んで、使いやすく快適なトイレにしましょう。

換気扇の位置

換気扇はトイレに欠かせませんが、なるべく目立たないように設置したいですよね。しかし、トイレの奥・高い位置に設置すると掃除がしにくくなってしまいます。カバー付き換気扇では、さらに掃除がしにくくなります。

トイレの換気扇は1ヶ月に1回は掃除したいものです。定期的に掃除しないと故障の原因になります。見た目だけでなく、掃除のしやすさも考慮して手が届く位置に設置してください。住宅メーカーや工務店によっては足元に付けることも可能なので相談してみましょう。

窓を付けて後悔

トイレで悩ましいのが窓です。必要と思って取り付けたものの「防犯面を考えたらいらなかったかも」「夏は暑いし冬は寒い」「掃除が手間」と後悔の声が多数挙がっています。その反面、「掃除する時に換気ができていい」「自然光が入るので明るくなる」などのメリットもあります。

窓の有無については好みの領域になります。基本的に換気扇があれば窓は不要ですが、付けたい場合は下記を意識して選びましょう。

  • ・断熱性や結露対策をしている窓
  • ・サイズが大きすぎない窓

コンセントと配管が丸見え

トイレで見落とされがちなのがコンセントと配管の配置です。位置を考えなかったために「丸見えでダサい…」と後悔している声が挙がっています。

間取り図を見るだけではコンセントや配管の位置はわからないので、設計士に相談することをおすすめします。トイレ本体で隠せる位置を確認するのがおすすめです。トイレの真後ろにした場合、トイレを前に出す必要があるため、コンセントと配管の位置を考慮して広さを決めましょう。

夜や冬場のトイレが寒い

ヒヤッとしたトイレは不快感がありますよね。特に夜や冬場のトイレが寒いと行くのも億劫になってしまいます。予算を抑えるために温水洗浄便座を付けず、あとから後悔している人も多いです。

温水洗浄便座は健康面から考えても付けることをおすすめします。室温差が10℃以上あるとヒートショックを引き起こす可能性があります。また、排泄時は血圧が下がり気味になりますが、トイレが寒いとふらつきやめまい、失神の可能性が高まります。温度差が大きくならない高気密高断熱住宅にするとトイレの底冷えを避けられるので、住宅メーカーや工務店を選ぶ際には工法をよく確認してみましょう。窓を取り付ける際には外からの冷気対策として二重窓にするのもおすすめです。

手洗い場がない

トイレ使用後は手洗いが当たり前のことですが、洗面室に行けばいいと思って手洗い場を設けていない人も多いです。

しかし、「来客時に毎度洗面室に行くよう説明しなくちゃいけなくて面倒」という声もあります。また、2階にトイレを作った場合も使用頻度が低いからと設けなかったことに後悔している人もいます。

一般的なトイレの場合は、手洗い口が広いものを選ぶのがおすすめです。タンクレストイレの場合は、手洗い器の設置をしましょう。トイレの広さに余裕がない場合は、すぐ近くに洗面室を配置するのもおすすめです。

開き戸にして不便

廊下沿いにトイレを作る場合、開き戸は避けたほうがいいです。廊下を人が通る場合、開き戸は邪魔をして通れなくなってしまうからです。また、内開き戸にしたために「スリッパがトイレに置けない」という後悔の声もありました。引き戸なら廊下沿いでも邪魔になりません。開き戸にしたい場合には、通路の幅が広い所に配置するのがいいでしょう。例えば、玄関ホールの近くに配置すれば問題ありません。

便座が高い

身長が低い女性(150cm前後)が便座の奥まで座ると床に足が届かないことがあります。

約30年前までは便器と便座の高さ(座面高)は約35cmが一般的でした。しかし、日本人の平均身長が伸びたことが影響し、現座では約38〜42cmになっています。

理想的な座面高は次のとおりです。

  • ・身長が150㎝以下:35㎝
  • ・160~170㎝:40㎝
  • ・180㎝以上:45㎝

しかし、家族それぞれに合わせてトイレは変えられませんので、あらかじめショールームに行ってみんなが使えるかどうかを確認するといいでしょう。立ち座りの補助として手すりを付けたり、小さなお子さまがいるご家庭は子ども用の踏み台を取り入れるのもおすすめです。

便座に伴い後悔が多いのがペーパーホルダーの位置です。「使いにくい高さになった」という声もあるので、避けるためにも座面高だけでなく、ペーパーホルダーの高さも確認することをおすすめします。住宅メーカーや工務店のモデルルームで確認してみてください。

照明の種類を間違えた

トイレの照明に関する後悔も意外に多いです。「照明が明るすぎて夜のトイレが眩しい」という声や「電気の消し忘れが多い」などがあります。

トイレに必要以上の明るさは不要です。一般的に40~60w(ワット)あればいいと言われています。LEDの場合は500〜1000lm(ルーメン)です。時間帯によって変えられる照明や暖色系の照明、間接照明、足元灯など種類は豊富にあります。

消し忘れが多い人やお子さまが小さくてスイッチに手が届かない場合は、自動で切り替わる人感センサーにすると便利です。

間取り・設備以外でよくある新築トイレの後悔・失敗ポイント【その他】

新築トイレの後悔・失敗ポイントは間取りや設備以外にもありますが、それらは盲点になりやすい部分です。ここではトイレの個数や内装・インテリア、便器などの後悔・失敗ポイントについて紹介します。

どれも「そこまで気づかなかった…」「知っていれば避けられたのに!」と思うような部分なので、ぜひ参考にしてみてください。

2階にトイレを作らなかった

2階建ての注文住宅を建てた人に多い後悔事例は、費用を抑えるために2階にトイレを作らず、不便を感じていることです。2階トイレの有無はメリット・デメリットを知った上で判断してみてください。メリット・デメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
2階で過ごしている時に1階に行かなくて済む費用が倍かかる
朝などにトイレ渋滞を回避できるトイレの分、部屋の広さに影響が出る
病人とトイレを分けられる掃除場所が増えて手間
1階のトイレが故障しても使えるので安心

2階にトイレを作る場合、気をつけたいのが音とにおいです。「住んでから流す音が聞こえることに気づいた」と後悔している人もいます。これは1階トイレと同じ場所に作ると回避できます。配管の位置をチェックしましょう。

また、最近人気の吹き抜けリビングも要注意です。くつろいでいる時に2階トイレの流す音が聞こえたり、開放感がある吹き抜けににおいが広がる可能性があるからです。吹き抜けの近くにトイレを作るのは避けましょう。

壁と床の汚れが目立つ

小さなお子さまがいるご家庭や掃除をこまめにできない人は白や明るい色の壁・床を選ばないほうがよいでしょう。なぜならば、落ち着いたベージュやトーンが明るいグレーなら汚れが目立ちにくいからです。

特に床は汚れが目立ちやすいので、継ぎ目があるフローリングも避けたほうがいいです。継ぎ目部分に尿や汚れが入ると取りづらくなり、放置すると汚れが染み込んでにおいの原因になります。

お手入れしやすいのはクッションフロアです。汚れにくく耐水性に優れ、デザインも豊富で費用も抑えられます。タイル調や木目調などがありますが、サンプルやショールームで実際に髪の毛などを置いて汚れが目立ちにくいかどうか比較するのがおすすめです。

タンクレストイレにして後悔

すっきりしたフォルムで人気のタンクレストイレですが、後悔している人も多いです。タンクレストイレにするメリット・デメリットを把握して選んでみましょう。

メリットデメリット
デザイン性が高い価格が高い
トイレが狭くても設置できる故障時は本体交換が必須
高い節水効果手洗いができない
水道管とつながっているので連続して流せる停電時に使いづらい

タンクレストイレは好みやトイレの広さによって合う・合わないが変わります。メリット・デメリットと照らし合わせて検討してみてください。

風水的に良くなかった

風水について住んでから気になる人も多いのではないでしょうか。避けるべき方位は「北東の表鬼門」「南西の裏鬼門」の方角です。

しかし、風水においてトイレは「吉相なし」と言われています。便器の中の水は汚水と考えられており、家の中で最も陰の気が強いからです。方角を気にするよりも日頃の習慣で良くしたほうがいいです。

運気アップは以下のとおりです。

  • ・換気をよく行う
  • ・物を整理整頓する
  • ・芳香剤で不快なにおいを抑える

また、インテリアでも運気アップは可能です。内装に合わせてトイレマットやカバーで下記の色を取り入れてみてください。

  • ・ラベンダー系:厄除け
  • ・ベージュ:人間関係、家庭運アップ
  • ・黄色:金運アップ

清潔感を持たせ、明るい印象にしたいなら観葉植物を置くのがおすすめです。

おしゃれじゃない

毎日使う場所ですが、デザイン性を気にせずに作って後悔している人もいます。スタイリッシュな印象にしたい人から人気なのはタンクレストイレです。しかし前述したよう価格が高かったり、手洗いができなかったりなどのデメリットもあるので慎重に考えましょう。

内装で雰囲気は変わります。アクセントクロスは一面に取り入れるだけでおしゃれ度が高まるためおすすめです。最近ではトイレを他の部屋とは全く違うテイストにして楽しむ人もいて、お気に入りの柄や全面使いでは派手な色を取り入れる人も多いです。

しかし、汚れが気になる人は汚れが目立ちにくい色をベースカラーにするといいでしょう。

新築トイレで後悔・失敗しないための対策

トイレは限られた空間でありながら後悔・失敗ポイントが生まれやすい場所です。後悔・失敗ポイント以外にも設計段階でできる対策を知っておくことが重要です。

ここでは、事前に知っておきたい新築トイレの後悔・失敗しないための対策について解説します。

家族構成

トイレを作る上で欠かせないのが家族構成です。夫婦2人なら1つでも問題ないですが、子どもがいたり先々家族構成が変わったりすることを考えてトイレの個数を決めることが大切です。

また、介護が必要な家庭の場合は広さも必要です。車椅子を使う人がいる場合にはバリアフリー仕様にしないといけません。他にも人感センサーやフラットな床にする必要があります。

間取りと位置を確認

ライフスタイルから生活動線を考えてトイレの間取りを決めましょう。どの場所にもメリットとデメリットはありますが、注意点を考慮すれば納得のいくトイレになりますよ。

ここではリビング・階段下・2階以外の間取りごとに解説していきます。

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玄関周り

玄関周りのメリットとデメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
外出時や帰宅時にすぐに行ける人が玄関先にいると使いにくい、気を遣う
プライベートな空間から離れて配置されているので来客時も気にしなくてよい生活感が出やすい

玄関周りは便利ですが、家に入ってすぐの場所にトイレがあると生活感が出てしまいます。そのため、玄関からトイレのドアが見えないように配置するといいでしょう。

また、人がいると使いにくいデメリットもあるので、玄関ホールを作って、その近くに配置するのもおすすめです。

洗面所周り

洗面所周りのメリットは、手洗いが近いのでトイレ内に手洗い場がなくても良いことです。一方で、来客時には洗面所に人を通すといったデメリットもあります。

また、洗面室も毎日の生活に不可欠で、プライベートスペースでもあります。そのため、日頃から整理整頓する必要があります。常に見られてもいいようにあえて洗面所をトイレの横に配置してホテルライクにすると、普段からきれいにする習慣が身につくでしょう。

階段近く

階段近くにトイレを配置するメリットは、1階からも2階からも行きやすいことです。デメリットは、各階からの距離のバランスを取らないと使いにくいことです。

階段近くで気をつけたいのは各階からトイレまでの距離です。階段の配置も大きく影響するため、各階からアクセスしやすい場所に階段を配置して、その近くにトイレを作りましょう。

設備の選定

トイレの設備で失敗したと思いがちなのが窓・便器の種類・手洗い器・温水洗浄便座です。取り入れる際には「トイレに何を優先するのか」を考えてから選定しましょう。設備の選定には以下を押さえておくとよいでしょう。

  • ・窓:明るさ、換気
  • ・一般的なトイレ:費用を抑えられる、故障しても修理しやすい、手洗いできる
  • ・タンクレストイレ:デザイン性が高い、広さを確保できる
  • ・手洗い器:タンクレストイレを設置できる、ホテルライクな印象になる
  • ・温水洗浄便座:夜も冬場も冷たくない

トイレ以外も注意!注文住宅でよくある後悔・失敗ポイント

注文住宅を建てた後に後悔している事例はトイレ以外もたくさんあります。例えば、以下の事例があります。

  • ・将来の暮らしを考慮していない間取りになった
  • ・生活動線が使いにくい
  • ・収納スペースが狭い
  • ・配色で失敗
  • ・駐車場が狭かった
  • ・建ったら外壁のイメージが違った

その他にも「担当者に対して不満があった」「うまく意思疎通できなかった」など住宅メーカーや工務店に対して後悔している人も。

このように新築ではさまざまな面で後悔・失敗ポイントが起こってしまう可能性があります。これらも事前に後悔・失敗ポイントを知っていれば回避できますので、事前に情報を集めておきましょう。

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