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バリアフリー住宅とは?住みよい家にするためのポイントや補助金について解説

バリアフリー 2022.10.11

バリアフリー住宅とは

バリアフリー住宅とは、高齢者や障害のある人、怪我をしている人などが生活をしていく上でのバリア(障壁)を取り除いた住宅のことをいいます。

例えば、足の不自由な高齢者のために「家全体の段差を減らす」「手すりを設置する」などの設計が代表例です。ほかにも、高齢者に起こりやすいヒートショック(血圧が乱高下したり脈拍が変動する現象)を防ぐために「温度差を少なくする全館空調を取り入れる」などもバリアフリー設計の一例。

「高齢者のため」という要素が強いと思われがちなバリアフリー住宅ですが、怪我で介護が必要になったり、車いすでの移動が必要になったりした場合に対応がしやすいというメリットもあります。

「高齢者だけでなく、障害者や妊婦さん、小さな子供まで幅広い世代が安全、安心に暮らせるように設計された住宅」がバリアフリー住宅の定義です。

バリアフリーな家にするためのポイントを間取りごとに解説

まず基本として、住まいのバリアフリー要素には以下のものが挙げられます。

・段差のない間取り
・手すりのあるトイレ・浴室
・スロープのある玄関
・スイッチは低めのところに設置(車椅子に乗った状態でも届く位置)
・スイッチが操作しやすい
・洗面所の水栓がレバーハンドル
・力の弱い人でも開けやすいドア
・突然閉まらないようにドアクローザーを設置

上記をふまえた上で、間取りごとにバリアフリー化のポイントを具体的に見ていきましょう。

浴室

浴室をバリアフリー化する際、特に意識したい点を以下にまとめました。

  • ・床はバスタブに滑りにくい素材を選ぶ
  • ・浴槽と洗い場に手すりを設置する
  • ・介助者と一緒に入れるよう出入口など開口部を広くとる
  • ・浅めの浴槽を選ぶ
  • ・浴室暖房を設置する

浴室は、高齢者の転倒リスクが高い場所のひとつです。転倒防止のため、浴室に使う素材は滑りにくいものを選びましょう。また、浴槽と洗い場の2ヶ所に手すりを設置することも大切です。手すりはI字型でなくL字型の方が、立ち上がりの動作がしやすいのでおすすめです。

入浴に介助が必要な場合、介助者も一緒に浴室に入らなければなりません。2人が通りやすいよう、出入口の間口は広くとるようにしましょう。具体的には65cm以上の幅があるとベター。ドアは折り戸ではなくスライド式にすると、より幅を確保しやすいです。

浴槽から上がる際、浅めであればまたぎやすく、転倒防止にもなります。一般的にバリアフリー住宅では、42cmほどの深さの浴槽が理想といわれています。

最後に、脱衣所と浴室の温度差にも注意しましょう。高齢になり心肺機能が低下するにつれて、ヒートショックのリスクは上がっていきます。浴室に暖房を設置すると温度差が緩和され、ヒートショックの予防につながります。

トイレ

トイレのバリアフリー化のポイントは、以下の通りです。

  • ・居間や寝室に近い場所に設置する
  • ・車椅子でも余裕をもって入れる広さにする
  • ・手すりを設置する

トイレは1日に何回も利用する場所であり、また高齢になるにつれ利用頻度も上がっていきます。夜は転倒リスクが特に高まるため、夜間でも行きやすい場所に設置しましょう。可能であれば、トイレを2ヶ所つくっておくと安心です。

車椅子でも利用しやすいよう、浴室同様開口部を広く取ることも大切。介助者が一緒に入っても狭くないように、トイレ自体も余裕のある広さにしましょう。ドアは引き戸が理想的。
また便座の左右にL字型の手すりを設置すれば、利用者が立ち上がりやすく、介助の際にも便利です。

近年は便座が昇降するタイプのバリアフリートイレが登場しています。
足腰が弱い方でも負担なく利用できるので、費用に余裕があれば検討してみても良いでしょう。

洗面所

洗面所をバリアフリー仕様にする際、意識したいポイントは以下の通りです。

  • ・座った状態でも使える高さの洗面台を設置する
  • ・洗面台下部の収納スペースを取り払う

車椅子ユーザーや背丈の小さな子どもでも使いやすいよう、洗面台は低めのものを導入しましょう。また高齢者など、立ちっぱなしがつらい方向けに洗面台近くに椅子やベンチを設置しておくのもおすすめです。

また、車椅子など座った状態でも洗面台に近付けるよう、洗面台下部に十分なスペースを設けることも大切です。一般的な洗面台は下部に収納スペースがついていますが、これを取り払えば十分な広さを確保できます。その分の収納スペースは戸棚などで補完しましょう。

キッチン

キッチンをバリアフリー化する際のポイントは以下の通りです。

  • ・座った状態で調理できる高さにする
  • ・可動式の収納棚を設置する
  • ・シンクやコンロの下に車椅子で入れるスペースをつくる

キッチンは、車椅子や腰が曲がった状態でも使いやすい高さにするのが大切です。少々価格は上がりますが、高さが調節できるキッチンもあるので検討してみても良いかもしれません。
またキッチン同様、吊戸棚にも可動式のものがあります。高い位置にある棚は使いづらく、デッドスペースになってしまう場合も。可動式なら使い勝手も良いでしょう。

キッチンも洗面台と同じように、シンクやコンロの下にスペースを設けると車椅子でも近付きやすく便利です。

廊下

バリアフリー住宅の廊下では、以下のポイントが大切です。

  • ・強度の高い床材を使用する
  • ・廊下幅を広くとる
  • ・握りやすい幅の手すりを設置する
  • ・電気のスイッチを低い位置に付ける

バリアフリー住宅の廊下には、車椅子が通っても傷がついたり凹んだりしないように、強度の高い床材を使用しましょう。
また、車椅子が余裕を持って通れるよう、十分な廊下幅をとることも重要。一般的に車椅子には最低90cmの幅が必要だといわれています。廊下の途中で方向転換しても大丈夫なように、150cm以上の幅は確保しておきたいところです。

廊下に手すりを設置する際は、利用者が握りやすい幅のものを選びましょう。女性の場合男性よりも手が小さいので、握り幅が小さい手すりがおすすめです。
ゆくゆくはリフォームして手すりを設置しようと考えている場合、建築段階で壁に手すり用の下地を入れておきましょう。下地があれば後々手軽に手すりを付けることができます。

車椅子から届きやすいよう、照明のスイッチを低い位置に付けることも有効です。ワイドスイッチタイプなら、点灯・消灯がしやすくて便利ですよ。

玄関

玄関のバリアフリー化のポイントを以下にまとめました。

  • ・段差は傾斜のゆるいスロープに変える
  • ・出入り口を広くとり、引き戸にする
  • ・上がり框は低めに設置する
  • ・手すりや補助ベンチを設置する

高齢者や車椅子ユーザーにとって、玄関の段差は大きなバリアになります。玄関の段差解消には、スロープの設置が有効です。その際、注意したいのがスロープの傾斜。なるべく緩やかな角度で、車椅子が通りやすいようにしましょう。

玄関の幅は車椅子でも出入りしやすいよう、最低でも90cmはとっておきましょう。玄関ドアは引き戸にしておくと開けやすいです。また、ドアクローザーを調整してドアが閉まるスピードを遅くすると、指や体が挟まるリスクを抑えられます。

通常、玄関内の上がり框の高さは20~25cmほど。しかしバリアフリー住宅の場合、10cm以下にするのが理想的です。また手すりや補助ベンチを設置すれば、靴の着脱もしやすいでしょう。

リビング

リビングのバリアフリー化のポイントは以下の通りです。

  • ・出入口や部屋自体を広く設計する
  • ・フラットで滑りにくい床材を使用する
  • ・スペースに余裕があれば畳の小上がりをつくる

リビングもほかの間取り同様、転倒防止のためにフラットで滑りにくい床材を使用しましょう。また車椅子でも行き来しやすいよう、出入口や部屋全体を広くつくるのが理想的です。

高齢の方の場合、食事や団らん中に疲れてしまうこともあるでしょう。その際にリビングに畳の小上がりがあると、横になれて便利です。また車椅子から移動しやすいよう、小上がりの高さを調節しておくと良いでしょう。

バリアフリー住宅には補助金が出る?

バリアフリー住宅への建て替えやリフォームの場合、補助金が受けられるケースがあります。
バリアフリー住宅の補助金制度や税金の軽減措置を以下に表でまとめました。

制度 概要
高齢者住宅改修費用助成制度 20万円を上限として、工事費の9割が介護保険から支給される。
長期優良住宅化リフォーム推進事業 耐震性の強化や省エネ化のリフォームに付随してバリアフリー化を行う場合、最大100万円、3世代同居住宅なら最大150万円の補助が受けられる。
固定資産税の軽減措置 バリアフリーリフォームを行うと、固定資産税が1年間軽減される。軽減される金額は、建物にかかる固定資産税の3分の1。
所得税の特別控除措置 200万円を上限として、バリアフリー改修工事にかかった金額のうち10%が控除される。

これらの補助金制度や減税措置には、それぞれに細かな適用条件があります。リフォームの工事内容が指定されている補助金制度もあるので、利用する前によく確認しておきましょう。
また新築でバリアフリー住宅を建てる場合は、上記の制度は受けられません。

国の補助金制度や軽減措置のほかに、各自治体で独自に実施しているものもあります。地域の自治体のHPなどを見て調べてみましょう。

ユニバーサルデザインとの違い

バリアフリーと似た表現で、「ユニバーサルデザイン」という考えもあります。

バリアフリーは主に障がい者や高齢者などに配慮されて考えられます。

ユニバーサルデザインは、国籍や性別、年齢の違いなどに配慮してつくられます。障がいがあるかどうかなどは関係ありません。

「誰にでも使いやすい」という観点は同じなのですが、「誰に向けて」の範囲が違います。
バリアフリーからまたさらに範囲を広げたものがユニバーサルデザインと考えていいでしょう。

まとめ|新築の場合は標準仕様にバリアフリーが含まれる会社を選ぶ

バリアフリー住宅の概要と、バリアフリーにするポイントを間取りごとに解説しました。

最近ではバリアフリー住宅が一般化してきており、標準仕様でバリアフリー設備が含まれている住宅会社も多くあります。新築の場合バリアフリー住宅に対する補助金はありませんが、だからといって費用が高くなるとは限らないのです。新築で家を建てる場合は「標準仕様にバリアフリーが含まれている会社」同士を比較するようにしましょう。

また、住宅会社選びにおいては実績も大切です。「施行事例にバリアフリー住宅が豊富な会社」を重点的にチェックするのをおすすめします。

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