注文住宅と建売住宅の違いは?それぞれのメリット・デメリットや向いている人を解説!

2023.02.18

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新築の戸建てには、すべてを自由に決めて家を建てる「注文住宅」と、すでにできあがっている家を購入する「建売住宅」の2種類があります。
マイホーム購入を検討している方は、どちらにしようか迷っている人も多いのではないでしょうか。

注文住宅と建売住宅にはどんな違いがあるのか。それぞれの特徴やメリット・デメリット、どちらの住宅に向いているかなど、詳しくご紹介します。

ぜひマイホーム購入の方法を決める参考にしてください。


注文住宅と建売住宅の設計方法や費用の違い

注文住宅にするか建売住宅にするかを決めるためにはまず、設計方法と費用の2つの大きな特徴を知っておきましょう。

注文住宅建売住宅
所有もしくは購入した土地に自分たちで自由に設計して住宅を建てる建築済または工事中の住宅を土地とセットで購入する
自由に仕様を決められるため、こだわりの住宅が建てられる決まった仕様から変更はほぼできず、没個性になりやすい
建売より高価になりやすいが調整することは可能。決めることが多く労力がかかる注文住宅より安価に購入でき、手間が少ない
完成までどのような家になるか確認してから購入できないが、工程を確認できる土地と建物の完成状態を確認した上で購入できるが、どのような作りになっているか実際に見ることはできない

【注文住宅】住む人も考える一からの家づくり

注文住宅は、所有の土地に自由に設計して建てる家のことです。土地の大きさや形状、予算などに応じて、自分たちの好みやライフスタイルを反映したこだわりの住まいを建てられるのが最大の魅力といえます。

所有の土地があるか、もしくは新規に土地を購入する必要があり、地盤改良工事などといった土地に関する必要なことは施主が行う必要があります。

フルオーダー住宅とセミオーダー住宅

注文住宅には、すべてを間取り・仕様・性能すべてを自由に決められるフルオーダー住宅と、あらかじめ決まった範囲の中から選択式でつくるセミオーダー住宅の2種類があります。

フルオーダー住宅では、専門家のサポートを受けながら、自分たちが思い描く住まいを実現できます。
予算に余裕があれば納得がいくまでこだわれますし、逆に予算を抑えるならば、不要な部分を削ってコストパフォーマンスのいい家を建てることも可能です。

セミオーダー住宅とは、ある程度決められたパターンの中から好きなものを組み合わせ、設計を固めていく住宅です。フルオーダー住宅のように細かいところまで決めるのは大変、こだわりたい部分が限定的、という方に向いているといえます。

セミオーダーはフルオーダーに比べて仕様決定の負担が少なく、工期も費用も抑えらえるのがメリットといえますが、選択肢が少ないため自由度は高くありません。また土地が変形地や狭小地の場合、対応できないなどの制約もあります。

理想の家づくりのためには、施主側にも住宅建築の知識、土地の知識は必要です。しっかり勉強していきましょう。

建売住宅と比較すると費用は高くなりやすいですが、調整ができます。ハイグレードな家にすることも、逆に低コストで建てることも可能です。

【建売住宅】住宅会社によって建てられた土地付きの家

建売住宅は、土地と建物がセットで販売されている住宅を指します。

完成した住宅が販売されるケースと、建築中に販売が開始されるケースがありますが、いずれも設計は決まっていて仕様変更はできません。
自由度が低い代わりに、注文住宅と比べると割安となるのが特徴です。

建売住宅はまとまった土地の中で、数棟〜一気に住宅を建てます。同じ設計の住宅をいくつも同時に建てることにより、1棟あたりの建築費用が抑えられます。
なお分譲住宅とは、名前のとおり分譲地に建てられた住宅のこと。住宅の売り出し方に違いがあるだけで、意味合いとしては建売住宅とほぼ同じです。

注文住宅の場合は「売れ残る」ということがありませんが、建売住宅の場合は売れ残りが出てしまうことがあります。その場合、値段が下がっていくのでタイミングが合えば、お得に戸建て住宅を購入することもできます。

注文と建売でグレードの違いはある?

注文住宅だから設備や建材のグレードが高いとも限らず、建売住宅だからといって注文住宅よりグレードが低いとも限りません。

建築費を抑える代わりに材料のグレードを上げることが建売住宅ではできます。安くても高級志向な建売住宅もあります。

注文住宅、建売住宅それぞれへの入居までの流れと期間

注文住宅と建売住宅では、契約から引き渡し、入居までに大きな違いがあります。それぞれの入居までの流れや、かかる期間をまとめました。

注文住宅建売住宅
入居までに1年以上入居まで2〜6ヶ月

注文住宅の場合

注文住宅の入居までの大まかな流れは下記のようになります。

【注文住宅の入居までの流れ】「予算決め・イメージ作り」→「土地探し」→「住宅会社検討・建築プラン作成」→「住宅ローン契約」→「着工」→「竣工・引き渡し」(期間は約1年ほど)

注文住宅は、土地を購入して建築計画から始めるので、入居までに1年ほどかかるのが一般的です。
土地探しや建築計画に時間がかかると、その分長引きます。

土地探しは条件に合うものが見つからなければ、1年以上かかるケースもあります。なかなか見つからず、じっくり探した人は2〜3年かけた、という人も。
所有の土地に建てる場合でも、建築計画をゼロから考えるには時間がかかるため、早くても半年はかかるでしょう。

着工後はおよそ3ヶ月ほどで完成しますが、工事に取り掛かるまでのプランニング、各種手続きなど、事前準備に時間がかかるのが注文住宅の特徴といえます。

建売住宅の場合

建売住宅の入居までの大まかな流れは下記のようになります。

【建売住宅の入居までの流れ】「予算・希望条件を整理」→「物件探し・内覧」→「購入契約」→「引き渡し」(期間は2ヶ月〜6ヶ月ほど)

家が完成している状態、または建設途中で契約となる建売住宅の場合、入居までには2~6ヶ月ほどかかります。

建売住宅は注文住宅に比べて工程が少なく、速やかな入居が可能です。
完成している建売住宅は1ヶ月ほどで引き渡しが可能ですが、これから建築するものは3〜4ヶ月ほどかかります。(建築開始時期によってはこれ以上になることもあります)

すでに建物が完成している場合、すぐに不動産の登記登録ができるので、住宅ローンの手続きもスムーズに進められます。
ただし建設途中の場合は、完成を待ってから登記することになります。また完成予定の図面を確認することはできますが、実際に建てられる家の内覧ができません。

完成前の建売住宅は、図面で希望に合うかどうかを判断することになります。3Dで完成予定のイメージ画像を用意している会社もありますが、イメージ通りかどうかは実際に建ててみないとわからないのが正直なところです。

疑問点をしっかり確認して購入を検討してください。

注文住宅のメリット・デメリット

注文住宅のメリット・デメリットには下記のようなものが挙げられます。

メリット・設計の自由度が高い
・予算の調整が可能
・建築過程を確認できる
デメリット・価格が高い
・完成までに時間がかかる
・仕上がりのイメージがしづらい
・個性を強く反映すると売却しづらい

注文住宅の最大のメリットは、やはり自由度の高さです。自分たちの好みやこだわりを反映させやすく、ライフスタイルに合わせた唯一無二の家づくりができます。
「自分で建てる」ものであることから愛着が湧きやすいのも注文住宅のメリットです。

予算によってどんな家を建てるかの調整がしやすいのも利点のひとつ。しっかり費用をかけるところ、無駄を省いて抑えるところを住宅会社と相談しながら話を進められます

ゼロから家をつくっていくので、土地の地盤や基礎工事など、家が建ってしまってからでは確認しづらい部分もきちんと把握できます。

自分たちで好きなように決める、ということはメリットばかりではありません。決めなくてはいけないことが多く、費用も時間も労力もかかります。
予算に余裕がなかったり住み替えを急いでいたりする場合は、注文住宅は難しいかもしれません。

そして実際に家が建つまで、完成の状態がイメージしづらいというのも注文住宅ならではの特徴です。家が建ってから「思い描いていたイメージと違う」となるパターンは決して少なくありません

また売却を考えた場合、家に個性を強く反映させると売りづらくなる可能性があります。自分たちにとっては住みやすい家でも、ほかの人もそうとは限りません。
生涯住み続けるなら問題ありませんが、もし先々売却も視野に入れるならこの点も考慮しておきましょう。

建売住宅のメリット・デメリット

建売住宅のメリット・デメリットには下記のようなものが挙げられます。

メリット・手ごろな価格で戸建てが手に入る
・購入から入居までが早い
・物件を直接確認してから契約できる
デメリット・間取りや設備などが変えられない
・土地や建物の建築過程がわからない
・没個性になりがち

設計の決まっている同時に複数の住宅を建てる建売住宅では、人件費や材料費を抑えられる分、注文住宅より価格が手ごろになります。

すでに建物が完成している場合、購入から入居までにかかる時間も短く、すぐに新居で生活できるというメリットもあります。

ただし設計や設備が変えられないなど、自由度は決して高くありません。また土地や建物の建築過程がわからないため、欠陥の有無に気づきにくいというデメリットもあります。

注文住宅・建売住宅、それぞれ向いている人と選び方のポイント

メリットやデメリット、特徴をおさえたところでどちらにどんな人が向いているか、またどんなポイントを見て選ぶかご紹介します。

注文住宅に向いている人

  • ・こだわりの家づくりがしたい
  • ・時間と資金にある程度余裕がある
  • ・土地を所有している

時間や費用がかかってもこだわりの家をつくりたい、家づくりというイベントを楽しみたいという人は、注文住宅が向いているといえます。

土地を所有していたり、希望の土地に家を建てたいという場合も注文住宅が良いでしょう。

また建売では自分の希望の仕様がない、ということから注文住宅にする方も多いです。

最初は建売住宅を購入するつもりだったんです。でも建売だと収納面に物足りなさがあったので、注文住宅も検討するようになりました。

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建売で検討していたが、納得のいく間取りが無かったため、注文住宅にした。希望する部屋数や間取りイメージが固まっていたので、優先順位が間取りであった。

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建売住宅に向いている人

  • ・家の取得に時間や手間をかけたくない
  • ・コストを抑えたい
  • ・すぐに入居したい

こだわりが特になく建売住宅でも十分満足できる、そのため家に手間や時間をかけたくない、コストを抑えたい、という人は建売住宅が向いているといえるでしょう。

入居したい時期が決まっていて時間が限られている場合は、完成されている建売住宅の方が安心です。
入居まで1年以上でもいい、特に入居時期にこだわりはない、という場合は注文住宅でも問題ありません。

「早く住み始めたいが注文住宅にしたい!」という希望があれば、住宅会社に相談しましょう。あまりにも難しい期間でなければ出来る限りの対応をしてくれるはずです。

こだわる部分でどちらにするか選ぶ

こだわる内容によっても選び方が変わります。何を叶えたいかを優先順位を明確にして注文住宅にするか建売住宅にするか選んでいきましょう。

「家」のこだわりがあるなら注文住宅

せっかくのマイホーム。自分の希望を叶えられる住宅をこだわって作りたい。という方は注文住宅がおすすめです。

建売住宅は「大多数の人が住みやすいであろう」ということを考慮して設計されます。
完成前であれば、壁紙などのちょっとした部分はいくつかのパターンから選べることもありますが、細かく指定することは難しいです。

注文住宅はさまざまな部分を自由に選べるため、「こうしたい」という思いを持っている場合は注文住宅の方が確実に希望を叶えられます。

予算に応じて選ぶ

注文住宅でもローコスト住宅がありますが、費用を下げる分選べる範囲が狭くなり、希望を叶えられない可能性が高くなります。

「こだわりを叶えるための注文住宅」という選択肢なのに、予算によってそれを叶えられないのなら、建売住宅の方が、家を建てるまでにかける時間や総費用を抑えられるでしょう。

建売住宅は既に存在する商品を住宅会社が在庫として持っている状態です。
そのためできるだけ早く売りたいというのが本音です。建てたばかりのものでなければ値下げ交渉に応じてくれる可能性も高いため、より費用を抑えることができる可能性もあります。

住みたい場所で選ぶ

場所や周辺環境に重点をおく場合、住宅を建てられる土地や建売住宅が販売されているかが選ぶポイントになります。

基本的に建売住宅は広い土地にいくつかの新築住宅を建てるため、その土地がなければ建売住宅が販売される可能性は低いでしょう。
建売住宅は再開発が行われるエリアに多いので、住みたい地域にそういった場所がないかどうか情報収集するのもおすすめです。

注文住宅の場合は希望の家が建てられる土地を探す必要があります。広さや土地の形が重要ポイントです。
注文住宅なら狭小地や変形地といった土地しかない場合でも希望を叶えた住宅を建てることも可能です。

必ずしも注文住宅の方が高いわけではない

比較的注文住宅の方が費用はかかりますが、必ずしも注文住宅の方が高くついてしまうということではありません。
建売と同じくらいの金額でも注文住宅を建てられたという人もいます。

最初は建売住宅で検討していたのですが、途中から注文住宅にしようかと考えていたときに、不動産会社からタマホームさんと工務店2社を紹介してもらいました。
タマホームさんにした一番の決め手は安さ。3社の中で坪単価が最も安くて、これなら建売住宅くらいの金額で好きなように建てられると思いました。

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建築費用をできる限り抑えたローコスト住宅を検討してみたり、間取りや仕様を調整することで予算内に収めることは十分可能です。

建築費用だけでなく、ランニングコストや設備・家具の購入費用などトータルで考えた時に注文住宅と建売の差額が埋められると考えるオーナーさんもいます。

名の知れたハウスメーカーの注文住宅なので、やはり建売と比べると高いと感じました。
でも、外壁のメンテナンス期間が長いことや、収納・冷暖房機器の買い足しが不要なことを考えれば、総合的に見て建売との差額を埋められるのではと思うので納得しています。

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大切なことは住む人が家に対して望むことが叶えられること。さまざまな選択肢がありますので、自分に合ったマイホームを購入できるよう検討していきましょう。

注文住宅だからといって完全に自由に決められるとは限らない

注文住宅にしたからといって何でも自由に決められるかといったら、そうではないことは覚えておいてほしいところです。

実は家を建てるのは2度目なんです。前の家のときは、壁紙はこの中から選ぶ、ドアはこの種類から……というように、注文住宅ではあったのですがあまり自由度がなく、デザイン性より住み心地を優先して建てたんです。

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規格住宅は費用が抑えられますが、完全自由設計の注文住宅と比べると自由度は下がります。

大方の仕様を自分の思い通りに決めたいのか、こだわりの部分だけ決められればあとはお任せでもいい、などどの程度こちらで決めたいかを考えてみてください。
それによってフルオーダー住宅でなければならないのか、規格住宅でも可能なのかが判断できるはずです。

注文住宅でよくある後悔や失敗

注文住宅ではこうすればよかった…という失敗が少なくありません。

特に多いのが、間取り・収納・住宅選びです。

間取りでは、家事の効率が悪い、冷暖房の効果が低くなってしまったなど、暮らしてみてから欠点に気づくパターンが多くみられます

また思っていたより収納が必要だった、逆に屋根裏収納はいらなかったなど、こちらも暮らしてみてから過不足に気が付くようです。

住宅会社選びでは、担当者との意思疎通がうまくいかなかった、やりたいことが実現できる住宅会社ではなかったなど、契約してから後悔したという例が数多くあります。

注文住宅では自分たちの理想の家を明確にすることや、大切です。

すべてを自分たちで自由に決められる注文住宅は、希望やこだわりを実現できる反面、高額な費用や完成までに長い期間を要します。
住まいに対して何を求めて何を優先するか、理想の家にするにはどうするか情報収集をしっかり行い、よく考えて選択することが重要です。

自分たちの「大切なこと」で注文住宅か建売住宅かを決める

注文住宅と建売住宅にはどちらにもメリット・デメリットがあり、家に求めるものやそのときの状況によっても、どちらが向いているのか変わってきます。
幅広くみておけば良かったという口コミもありました。

家づくりでは新築で建てるのか、中古物件でリノベーションするのかなど、幅広く検討したほうがいいと思います。私たちはすぐに決めてしまったので、もっと見ておけばよかったなと。

匿名

何を優先するか、どこを妥協するかによって注文住宅にするか建売住宅にするかは変わります。求める条件を整理した上で検討していきましょう。

土地、周辺環境、間取りや外装など、自分の理想通りの建売住宅があれば建築過程の手間もかからず、入居までの期間も短くすみます。
ただこだわりがあればあるほど、その希望が叶った建売住宅を見つける方が難しいでしょう。

こだわりを持って注文住宅を建てたくとも、それを実現するための土地がなかったり、予算内に収めきれないことがあります。

大切なのは「自分たちにとってもっとも大切なことは何か」をしっかり考えることです。

そしてその希望を叶えてくれる会社を叶えてくれる会社を見つけることが重要なポイントです。
迷ったら住まいのプロである住宅会社に相談し、客観的な意見を採り入れてみてください。