土地

公開日 2019/04/23

更新日 2019/10/23

地盤調査や改良工事は必要?家を建てる前に土地を知ろう

家を建てるためには土地が必要です。
場所によっては地盤が悪く、そのままでは家の建築に適さないという土地もあります。
その場合は「地盤改良」が必須。
日本は地震の多い国です。弱い地盤では地震がきたときに倒壊してしまう可能性が高くなってしまいます。そのため家を建てる際に土地の地盤がどうなっているかを知ることは重要な事項となります。
家を建てる際の土地探しにおいて、多くの人は土地の広さや価格、利便性などに着目しがちでが、それらと同じくらい地盤の強さや状態も重要なものです。

地盤の強さも土地の大切な要素

土地を選ぶ際、価格や広さだけを見て決めるのは非常に危険です。家は何十年と長く使うもの。まずはきちんと地盤の状態を調べて、問題がないか確認しましょう。
地盤の状態を調べるには国土交通省や各自治体が公表している情報、民間企業が提供している地盤に関するデータ、または地元の不動産業者の事例を参考にするという方法があります。

地盤改良工事の必要性

家を建てる際には、まず土地の地盤調査が行われます。
調査の結果、地盤が強い土地ならば工事をする必要はありません。しかしそうではなかったら?

結果によっては土地の改良工事が必要となり、土地の状態次第で工事の内容や期間、費用なども異なります。

地盤改良工事が必要かどうかの判断は、
・地盤がどれほどの負荷に耐えらるか(地耐力)
・敷地と周辺がどのように形成されているか(周辺情報)
・建てようとする家をどのような構造にするか
といった複合的な情報によって決まります。。

地耐力

地盤には固い地盤・柔らかい地盤があります。
「地耐力」は地盤の強度。地耐力が大きいほど、重たい建物でも耐えられる「固い地盤」で、地耐力が小さければ「柔らかい地盤」であると言えます。

ふわふわの柔らかい土の上に建物を建てたらグラグラ揺れてすぐ倒れてしまいます。
そもそも建てている最中に倒れてしまうかも。
そんな土地にマイホームを建てたくありませんよね。そこで柔らかい地耐力の小さい地盤には改良工事を行う必要が出てきます。

固くて地耐力のある地盤であることは、住宅を建てるための重要項目です。

家の構造

建てようとする家の構造によって地盤に必要な強度も変わってきます。
たとえば木造建築やS造(鉄骨造)などの比較的重量が軽い家と、RC造(鉄筋コンクリート造)など重量のある家では、必要な地盤の強度は違います。
木造住宅であれば問題がなくとも、鉄骨造にするには地盤改良が必要である、と判断される場合もあります。

第三者チェック、地盤調査のセカンドオピニオン

地盤改良工事が必要かどうかは地盤調査によって決まりますが、地盤調査や改良工事はそれぞれ専門の工事業者が行います。
地盤は一般の人にとっては専門的でわかりにくいもの。何がどうしてそうなっているか、なんて理解することが難しい部分も多々あります。

地盤調査を行なった業者に言われるまま、不必要な改良工事を行ってしまうと、後々トラブルになることもしばしば。こういったトラブルを防ぐために活用されるのが、地盤調査のセカンドオピニオンです。

第三者の調査によって、工事の必要性や工法の適切性などが確認できます。
地盤セカンドオピニオン

本当に改良工事が必要なのか、不安や疑問を感じることがあれば、こういった機関も利用していきましょう。

地盤調査は土地契約後でないとできない!

地盤調査は家の構造(重さ)に土地が耐えられるかどうかを調べるため、土地購入の契約後、家の設計が決まってから行われます。契約後に改良工事の必要性など土地の実情を知ることになるので、土地探しおよび契約は慎重に進める必要があります。
土地契約の前にハザードマップや土地の来歴などを参考にし、なるべく地盤情報を集めておきましょう。

地盤が弱い土地

一般的に海や川、沼を埋め立ててつくられた土地は、地震発生の際に液状化が起こる可能性が高いといわれています。最近は湾岸エリアなど埋立地の開発が盛んですが、やはり台地などと比べると地盤の緩さは否めません。
ただし埋め立てられた時期によっても強度は変わります。ハザードマップなどを参考にする際は、工事時期も併せて確認しましょう。

平地の少ない日本では、傾斜地に建つ家も少なくありません。傾斜地に家を建てる場合は、斜面を削ったり(切土)土を盛ったり(盛土)して平らな土地を造成します。
しかしこうした造成地は十分な締固めや擁壁工事を行わないと、盛土と切土の間に不同沈下(建物の傾き)が生じる恐れがあるため、十分な注意と確認が必要と覚えておきましょう。

脆弱な地盤は災害時に沈下や液状化する危険あり

改良工事の要否は事前調査で判断でき、元々地盤が強い土地ならば工事をする必要はありません。
しかし地盤が弱い土地は大規模地震が起こった際、沈下や液状化といった被害が出る危険性があります。どんなに建物の耐震性が高くても、土地自体が脆弱では意味がありません。地震に強い家を建てるには、地盤の補強も重要なステップなのです。

地盤を調べる

土地を選ぶに当たって、価格や広さだけで選択するのは非常に危険です。家は何十年という年月にわたって長く使うものですから、その土地に家を建てるのが本当に適切なのかを調べるためにも、地盤のデータにも着目しましょう。

地震に対する地盤の弱さを示す数値に「表層地盤増幅率」というものがあります。

これは地震が発生した際、地表面近くの地層の揺れの大きさを数値化したもので、数値が大きいほどリスクが高いといわれています。1.5以上は要注意、2以上はしっかりとした対策を必要とします

土地を選ぶ際はこうした点も考慮に入れましょう。

インターネットで自分でも調べられるようなサイトがあるので、気になる地域があれば調べてみましょう。

J-SHIS Map(表層地盤)

地盤改良工事が必要となる土地は3件に1件の割合

地盤調査によって「十分な地耐力がない」という結果が出るのは、地域によって異なるものの全国平均でおよそ3件に1件の割合です。とはいえ、ほとんどの場合は改良工事を行えば問題なく家を建てられます。
改良工事には建築費とは別の費用がかかるので戸惑う人も多いのですが、安心・安全な家づくりに欠かせないものと理解しておきましょう。

改良工事の費用も考えておこう

改良工事にかかる費用はだいたい50~200万円といわれており、工事内容や土地の広さによって大きく異なります。この費用を失念しているとマイホーム計画に影響する可能性もあるので、総予算の中に組み込むのを忘れずに。
また、地盤については地元の工務店やハウスメーカーが前例を知っていることもあるので、事前に相談してみるのもいいでしょう。

合わせて知っておきたい豆知識

地盤のチェックをおろそかにしない!

建売住宅の場合も地盤をチェック

注文住宅の場合、地盤のチェックは土地探しとセットとして考えやすいのですが、土地と建物があわせて販売されている建売住宅ではどうしても販売業者任せになりがちです。
住宅購入は大きな買い物。あとになって不備が見つかると大変な損失となります。物件選びの際は地盤についてもよく確認し、販売業者からもきちんと説明を受けましょう。

立地や家の構造によっては「地盤保証」も検討の価値あり

「地盤保証」とは、調査会社や地盤業者が行った調査・工事に対して、その物件が沈下などで損壊したときに建物や地盤の修復を約束するものです。保証期間や修復費用、保険金額などは請負会社、契約条件によって異なります。
土地の場所や建てようとしている家の構造(重量)によっては、こういった保証制度を検討するのもいいでしょう。

より詳しく知る

工事費用だけで業者を選ばず、確かな実績のあるところへ

地盤改良工事は家そのものをつくる工事とは違い、目に見えない部分への施工となります。そのため何か問題があっても表面化しにくく、工事業者によっては施工不良も起こりやすいのが難点です。

工事を依頼する際は費用の安さや工事期間の短さだけでなく、施工業者の経験や実績、誠実な対応などを踏まえたうえでお願いするようにしましょう。

住宅会社の説明会やセミナーでわかる、地盤に関する3つのポイント

地盤調査や改良工事の具体的な手順や費用が「わかる」

家づくりはどうしても建物の間取りや外観に目が行ってしまいがちです。しかし建物は後からでも変えられますが、地盤はそうはいきません。

建ててから後悔しないためにも、土地を決める前に説明会やセミナーで地盤について学びましょう。地盤整備の手順や工法、費用などを具体的に知ることで、マイホームのプランも立てやすくなります。

地盤の知識を得る=土地選びのポイントが「わかる」

説明会やセミナーといったイベントでは、地盤についての基礎知識や住宅に関するさまざまな情報を得られます。主催が地元密着型の工務店やハウスメーカーなら、対象地域の地盤状態や施工例など、より詳しい話も聞けるでしょう。

地盤の知識を得ると、土地選びのポイントがわかるようになります。住宅イベントで積極的に情報収集しましょう。

信頼できる住宅会社かどうかが「わかる」

住宅イベントは情報収集の場というだけでなく、適切な提案や工事を行ってくれる会社かどうか、工務店やハウスメーカーなど依頼先を検討する場でもあります。

いくつか参加するうちに、自分たちに合うかなど、良い業者を判断する目も肥えてくるはずです。担当者と話をする際は積極的に質問や相談をして、信頼できる会社かどうかを見極めましょう。

地盤について熟知している工務店・ハウスメーカーを選ぼう

多くの工務店やハウスメーカーは地盤についてきちんと理解し、住宅購入者にも丁寧な説明と提案を行います。しかし中には勉強不足な会社や、調査や改良工事を専門業者に任せきりという会社もないわけではありません。

担当者と直接話せるセミナーや説明会は、会社の理解度や誠実さを確かめるいい機会。いろいろと質問してみるといいでしょう。

地盤についての説明会やセミナーの数に対して、見学会の実施はあまり多くありません。だからこそ実施されるときはなるべく参加を検討してみましょう。

地盤の調査や改良工事がどのように行われるかを実際に見ることで、期間や費用など具体的な計画が立てやすくなるだけでなく、座学だけではわかりにくい疑問点なども質問しやすくなります。

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