土地

公開日 2019/11/03

更新日 2019/11/03

狭小地・変形地でも費用を抑えて個性ある家を

狭小地・変形地は土地を安く買えることがありますが、家の建設が割高になりがち。
狭小地・変形地について理解し、設計士と綿密な相談を行い、住み心地を犠牲にしない家を建てましょう。

狭小地・変形地のメリット・デメリット

狭小地・変形地は最近では欠点だけでなく利点も注目され、人気になっています。
とはいえ、通常の土地に比べると注意点は増えてくるので、良い点悪い点、気をつけるべき点をしっかり理解して選択できるようにしておきましょう。

狭小地・変形地のメリット

土地が安い

狭小地(一般的に15坪=約50㎡以下)、変形地(三角地など)はその狭さや形状によって一般的な設計の住宅を建てるのが難しい場合があります。ほとんどの場合、規格に乗った住宅を作ることを優先するハウスメーカーはこのような土地を敬遠しがちです。

そのため、当然需要が少なくなり、結果的に安い坪単価で販売されることが多くなります。

普通の土地より競争率が下がる

狭小地、変形地は低価格なだけでなく、もう一つ利点があります。それは一般的な住宅を立てにくいことから購入希望者もそれほど多くないということです。つまり競争率が高くないというメリットがあるわけです。

もちろん駅や商業施設に近いなどの立地が状況は変わりますが、買い手がつきにくい場所なら余裕のもったプランが立てられます。

オリジナリティあふれる家を建てられる

狭小地、変形地に家を建てる場合、基本的に規格に乗ったものではないので、他と似たようなありきたりな作りにはなりません。
建築設計士と相談しながらアイデアを出しあっていけば、オリジナリティあふれる世界に一つだけのあなただけの住宅になります。

狭小地・変形地ということを活かして、面白さや奇抜さにこだわりぬいてみるのも良いでしょう。

強制的に無駄を省くことができる

狭い土地に家を建てる場合、とにかく無駄なスペースを省いていくことが重要です。

もともと狭いことは承知の上ですので、そこに従来の感覚に縛られた家を建てても快適に暮らすことは難しいでしょう。部屋の間の仕切りや壁を大胆に無くしたり、収納スペースも扉をつけずに解放するなど、自由な発想が空間確保につながります。

立地の関係もありますが、結果的に個性的で面白い家になる、という観点から狭小地や変形地は以前よりも購入希望者は増えている傾向があります。

住宅に対する固定観念がなくなり、自分らしさを追求するユーザーが増えていることもその理由と言えるでしょう。狭小地、変形地に巡り合ったら遊び心を持った家づくりができます。

狭小地・変形地のデメリット

建設費用が高くなりがち

土地が安い、ということに着目して購入を検討される方も多いと思いますが、ひとつ注意点があります。
それは規格住宅を建てるのが難しいということ。
規格住宅を建てられないということは、設計段階からカスタムメイドになるため、坪当たりの建築費用は高くなる傾向があります。それを考慮していないと、価格面での土地の安さというメリットが相殺されてしまいますから注意が必要です。

工事に着手した後にも問題が出てくる可能性があります。
狭小地、変形地はその場所までの道も狭いことが多く、工事に必要なトラックや重機が近くまで入れないことがありえます。
家の近くに設置できれば小さなクレーンで済むのに、その場所が無いため離れた場所に巨大なクレーンを置いて工事をするとなると、工事に掛かる費用も上がります。
材料が運び込みにくいなどの状況であれば、工事に掛かる人件費が増える可能性もあります。

法的制限による家づくりの規制

家を建てるには建ぺい率、容積率といった法的な決まりが付きまといます。

建ぺい率はその土地の用途などで数値は変わりますが、最大でも80%と定められており(地域によって緩和措置もあります)、多くの場合その土地の全てを住宅として使用することはできません。
ただでさえ狭くて居住空間が確保しにくい場所で、建ぺい率の制約で60%しか建物が建てられないとなれば非常に暮らしにくい家しかできないかもしれません。買ってから困らないように、事前にしっかりと情報収集をしてから購入に踏み切ることをお勧めします。

また狭小地は周囲の家が既に密集して建っている可能性があります。
新たに建てる側としては法的に許容される面積を最大限に使いたいところですが、住み始めてから近所から騒音などで苦情が来るなどのトラブルも考えられます。
建物間のスペースを大きくとれば居住空間は狭くなりますから、防音性を高めるなどの配慮が必要になります。

土地を決める前にこういったことはちゃんと確認し、トラブルを避けられるよう備えておきましょう。

合わせて知っておきたい豆知識

避けたい袋地

狭小地や変形地にも種類がある

狭小地や変形地にも種類があります。
三角形、台形、五角形、凸凹、など形状的なものから、細長い町家づくりの土地、傾斜地、段差地、旗竿地と呼ばれる場所もあります。

旗竿地は以前に一軒の家だった場所の道路から見て奥の部分です。法的に道路に2mは接していなければならないので、これを上から見ると旗状に見えることからこの名で呼ばれています。

形状的なものは建築技術の発達でかなりカバーできるようになっていますから、変形地を積極的に選んで購入するのも良いでしょう。
しかし、気をつけなければならない変形地があります。それは「袋地」です。

袋地は旗竿地と似ていますが道路に面した部分が無いため、工事の全てにおいて他人の土地を通る必要があり、トラブルの元です。

より詳しく知る

設計士との綿密な相談をしよう

狭小地、変形地は購入しやすいというメリットがある一方、建築の坪単価は高くなりがちであったり、法的制限や、設計上の注意点が無数にあります。

変形の仕方などはケースバイケースで、その場所ごとの判断も必要です。工務店のホームページで変形地を活かした個性的な住宅を見てそんな家が建てたいと思っても、別の場所に当てはまるかはわかりませんから、その土地に合ったアドバイスをプロから受けましょう。

安いからという理由で購入して、それから建築を考えるというのはリスクを伴います。できることなら土地を購入する前に設計士や工務店に相談してプランを検討しましょう。プロに検討を依頼するのは費用が発生しますが、買ってから思うような家が建てられないという事態は避けられます。

基本的にハウスメーカーの規格住宅を建てる可能性は少ないため、良い設計士がいる建築事務所を探して綿密な相談をし、狭いなりにも住み心地を犠牲にしない家づくりをしましょう。

規格外住宅の場合、ハウスメーカーよりも設計事務所や工務店が得意

狭小地、変形地には上記のような問題が付きまといます。特に規格に沿った住宅を売り物にしているハウスメーカーはこのような状況を避けるため、何かと追加料金がかかる可能性があります。

一方設計事務所や工務店ならケースバイケースの細かいケアに慣れている所も多く、カスタム対応を得意としているところを探せば心強いでしょう。

狭小地・変形地を狙って購入を検討しようという人ももちろん存在はしますが、少数派です。
WEB上に情報を公開する人も当然少なくなりますから、情報収集にも限界があります。そのような場所を得意とする建築設計事務所や工務店なら適切な情報を持っているので、直接聞きに行くことが一番の近道です。

情報を求める際は、設計事務所や工務店とつながりを持ちましょう。

狭小地・変形地などに特化したイベントは決して多くはありません。しかし建築設計事務所などはハウスメーカーと異なり固定のモデルハウスを持つことが困難なので、個性ある家を建てた時施主が住み始める前にそれらを披露することがあります。

現地に行けば具体例が見られるだけでなく、狭小地・変形地のための具体的なアドバイスも受けることができるでしょう。そのような機会を見逃さないよう、狭小地・変形地を得意とする会社を見つけ、イベントをチェックしてみてください。

住宅会社を探す