土地

公開日 2019/04/23

更新日 2019/11/06

家を建てるための土地探しポイント

家づくりにおいて土地探しは非常に重要な部分を占めます。そのため、多くの人にとって悩みどころであり、失敗の話も付きません。

まずは不動産会社やハウスメーカーに相談する前に、予算や居住エリア・周辺環境など、自分たちの重視する点や具体的な希望を決めておきましょう。

これらを整理しておくだけでも土地探しがスムーズになります。

良い土地探しのポイントは環境・状態・依頼先の3つ

土地探しのポイントは「環境」、「状態」、「依頼先」です。
探し始める前には、自分の重視したい点や具体的な希望を決めておくことが大切です。
建物でもそうですが、土地もこだわり過ぎると、予算オーバーになってしまったり、プランが進まなくなってしまったりということがあります。

予算の中で希望に近い家を建てるには、どこかで「折り合いをつける」しかありません。

あらかじめ「ここは譲れない」という点と、「ある程度仕方ない」と思える妥協点を決めておくといいでしょう。

住まいに望む「環境」で選ぶ場所が違ってくる

自分の条件を具体化する

利便性を重視するならば、駅に近い、買い物しやすいなどの条件を満たす土地が理想的でしょう。
また、老後の生活や車が使えない場合、公共交通機関のアクセスは重要な要素となります。

一方、日当たりや閑静さ、余裕のある間取りなど住宅そのものの快適性を求めるならば、市街地から少し離れた場所の土地が適しています。

都市計画図を確認するのを忘れずに!

土地を決める際に見落としがちなのが、近隣地の用途。
地域ごとに定められた「都市計画法」により、「用途地域」という決まりがあります。

これはその場所の用途をさまざまに分けるもので、住宅を建てることができない「市街化調整区域」、住宅以外を規制する「第1種低層住居専用地域」、住宅と工場の混在が許される「準工業地域」(環境の悪化を招くような工場の建設は認められません)などがあります。

自分たちの土地が住居専用地域内にあっても、その土地が商業地域や工業地域などと隣接している場合、思わぬ建物が建ったり街の雰囲気が変わったりと予想外の環境になる可能性があります。

土地を探す際は各自治体による「都市計画図」を参考に、周辺の用途地域も併せて確認しましょう。

土地の高低差や地盤など「状態」をしっかりと確認する

土地選びに外せないのは、土地の状態確認です。土地に高低差がある場合は「造成工事」が、地盤が弱ければ「地盤改良」が必要となり、状態によってはこれらの工事費が高額になることもあります。
地盤調査や改良工事は必要?家を建てる前に土地を知ろう
市町村のハザードマップでその土地の状態や災害想定、液状化の可能性などを確認できるので、事前に調べておくといいでしょう。

J-JHISハザードステーション

土地探しの「依頼先」をどこにするかで段取りが変わる

実際に土地を探すには、不動産会社か工務店、ハウスメーカーなどに依頼することになります。不動産会社は扱う物件の数が多く、地域の情報にも精通しているのが強みです。

最近では工務店やハウスメーカーなどがそれぞれ土地を確保、販売するケースも増えています。どこに依頼するかで費用や段取りが変わってくるので、よく検討しておきましょう。

重視したい点をしっかり決める

漠然と土地探しをしたり、価格だけで決めたりすると後から後悔するリスクがあります。
環境、価格、利便性などの全てを満足する場所は、現実的には残念ながらあまり無いからです。

何でも揃った都市圏であれば静けさなどは犠牲になりますし、自然環境を重視すれば駅が遠い場合が多くなります。

土地購入は大きな買い物ですから、後悔しないようにしっかりと自分の中の優先度を決めてから土地選びに臨みましょう。

土地がある=自由に家を建てられる、とは限らない

気に入った土地が手に入ったとしても、その土地をそのまま家に利用できるとは限りません。
土地には都市計画法や建築基準法などにより、利用に際してさまざまな規制が定められています。

土地には地域ごとに用途や建築許容が決まっている

中でも住宅建築を考えるときに基本となるのが、「用途地域」という規制です。

これは地域ごとに建築物の用途を分類し、土地の合理的な利用を図る目的で定められているもので、住宅を建てる場合はこの規制に則って土地探しをする必要があります。

建築面積の上限「建ぺい率」

「建ぺい率」とは、敷地に対して許される建築面積の割合を示したものです。
「建築面積」は建物を上から見た時の総面積のことです。
例えば「50坪 建ぺい率50%」であれば25坪まで建築面積を取ることができるという意味です。

これによって、どれくらいの広さの家を建てられるかが決まります。

なお、軒、バルコニーなどについては、突き出している部分が1メートル以内なら建築面積には含みません。

延床面積の上限「容積率」

敷地の面積に対する延床面積の比率を「容積率」と言います。
例えば「50坪 容積率150%」であれば、延床面積が75坪まで許されます。

「延床面積」というのは各階の部屋面積の合計ですが、地下室、小屋裏、車庫、ベランダ、バルコニー、出窓、外階段などは含まれないので上手に活用しましょう。(ただし、それぞれに数値限度があるので詳しくは専門家に相談しましょう)

建て替え不可能な「再建築不可物件」

土地の中には、更地ではなく古屋付きの物件もあります。しかしそこに「再建築不可」とある場合は注意が必要です。

再建築不可物件とは、今ある建物を解体して更地にしてしまうと、その後新しい建物を建てられない土地のことを言います。不可の理由にはいくつかのケースがありますが、多くの場合は「接道義務」という規制に触れるものです。

「接道義務」とは、幅員4m(または6m)以上の道路に対して2m以上接した土地でなければ建築を許可しないという、建築基準法による決まりです。これは災害の際の避難経路や、緊急車両経路の確保を目的としています。

古い家付きの土地は比較的安く売られていることがあります。既存の建物の取り壊し工事費用を含めても全体が安く済むので、このような土地を購入して新築の家を建てようと考えられることもあるかと思います。しかし、「再建築不可物件」である可能性があるので、購入に踏み切る前に、確認するようにしましょう。

再建築不可をクリアする「抜け道」

再建築不可とされる土地でも、条件をクリアすれば新たな建物を建てられる場合があります。ただしそれには土地面積の再調整や近隣住人との協議など、さまざまな手順・手続きを踏まえる必要があり、とても個人で進められる話ではありません。

まずは不動産会社や建築士など、土地や建築ルールに詳しい人に相談し、土地の有効活用を検討しましょう。

合わせて知っておきたい豆知識

想定予算内に抑えるためには「バランス」が大事

土地と建物の予算配分は慎重に決定しよう

家づくりの予算は土地と建物で分配するもの。快適に暮らすにはどちらも重要ですが、何を望むかによってその比率は変わってきます。

生活の利便性を優先すればその分土地代が増え、建物にかけられる費用が減少。逆に建物にこだわりたい場合は、利便性の面で妥協する必要があります。どちらを重視するかで暮らし方も変わるので、慎重に決めましょう。

土地・建物以外にかかる「諸費用」を忘れるなかれ!

住宅購入には、土地・建物の費用のほかに「諸費用」がかかります。諸費用の相場は住宅価格の約2割。しかも頭金とは別に用意しておく必要があるため、この諸費用を失念していると、予算オーバーになる恐れが。

予算の総額は土地・建物・諸費用を合わせて考えておき、諸費用に関してはなるべく現金で用意しておくようにしましょう。

土地の相場を知るには「一物四価」のうちの「実勢価格」を知ろう

土地価格には「一物四価(いちぶつよんか)」という4種類の価格があります。具体的には、「公示価格」「相続税評価額」「固定資産税評価額」「実勢価格」の4つです。

住宅を建てるために土地を購入するに当たっては「実勢価格」を知っておいた方が良いでしょう。「実勢価格」とは実際に取引が成立する際の時価のことです。

より詳しく知る

家の建築までしっかり想定した上でプロフェッショナルに相談を

建ぺい率や容積率のほかにも、建物の高さや接地する道路との幅など、住宅建築にはさまざまな規制があります。
ただし土地の場所や建てようとする住宅の仕様によっては、例外として規制が緩和される場合もあるので、詳しくは土地を扱う不動産会社や建築会社、建築士など、専門的な知識を有するプロフェッショナルに相談してみるといいでしょう。

建売住宅こそ土地について知っておくべき

土地探しから始める注文住宅に対し、建売住宅は土地と建物がセットになっているため、どうしても土地よりも建物の仕様に意識が向きがちです。

しかしどんなに仕様のいい建物でも、土台となる土地の状態や周辺環境によっては、その価値が下がってしまう場合もあります。

「土地とは」を知るところから始めるのが賢い探し方

土地がなければ家が建たないように、土地に関する知識がなければ理想の家づくりは実現しません。不動産会社や工務店任せにしてしまうと、後から不利な条件が発覚したり、相場より高い買い物になってしまったりという可能性もあります。

そうならないためにも、まず「土地とは」という基礎知識を身につけることから始めましょう。

土地探しに関するセミナーや相談会は、住宅購入を検討する人にとって有意義な情報を得られる場です。予算の決め方や土地の良し悪しの見極め方などはもちろん、個人的な条件を踏まえたうえでの相談にも乗ってくれますし、プロならではの見識で土地や建築に関連する規制なども教えてくれます。

積極的に活用して土地探しの理解を深めましょう。

現地で見学し自分の目でチェック

土地探しに関する住宅イベントには、セミナーなどで土地や建物について学べる座学タイプのほか、実際に分譲されている現地を見学するなどの体験タイプのものがあります。

現地見学では見取り図ではわかりにくい周辺の様子も確認できるので、街並みや駅からの距離、交通量など、さまざまな角度からチェックしてみましょう。

土地探しの過程によくあるのが、いくつもの物件を見ているうちにかえって何を選んだらいいのかわからなくなった、というケースです。そうした際の情報整理にも、セミナーや相談会が役立ちます。

土地を探すにあたって何を中心に考えるか、といった根本的な部分から思考の整理を手伝ってくれるので、迷ったときは一度相談してみるといいでしょう。

土地探しに関する住宅イベントを開催しているのは、主に不動産会社やハウスメーカー、工務店などです。進行の仕方や用意される資料などは、各会社の熱意や誠実度を如実に表します。ここで各社の対応などを比較・検討し、その後の契約や依頼に値するかどうかをよく検討しましょう。

住宅イベントで本当に頼れるパートナーを探し出してください。

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